【プレミアム路線に?】マツダSUV群から消える「CX-5」 後継モデルどうなる?

公開 : 2021.10.17 05:45  更新 : 2021.10.17 08:04

マツダは今後のSUVの商品展開を公表しました。日本でも人気の「CX-5」の後継はどうなるのか読み解きます。

日本でも人気のCX-5 どうなる?

ボクらが次期「CX-5」だと考えていた「6気筒エンジンの後輪駆動SUV」は、どうやらCX-5の直接の後継ではないらしい。

そんなことを感じたのは、きっとボクだけではないはずだ。

マツダCX-5(2022年モデル/欧州仕様)
マツダCX-5(2022年モデル/欧州仕様)    マツダ

マツダは以前から、この先の商品計画について、モデルを「スモール」と「ラージ」に分け、前者は4気筒エンジン(もしくはハイブリッドやEV)のFF、後者は6気筒エンジン(もしくは4気筒エンジン+モーターのハイブリッド)を組み合わせるFRとすることを説明していた。

ボクらはそれを受けて、マツダの最量販SUVであるCX-5の将来について「CX-5はスモールではないだろうから、次期型は6気筒エンジンの後輪駆動になるのだろう」と漠然とイメージしていたのである。

しかし、そうではないらしい。

マツダの計画に「CX-5」がない?

2021年10月7日、マツダは今後のSUVの商品展開について以下のように発表したからだ。

ラージ商品群

CX-60(2列シート):欧州、日本
CX-70(ワイドボディ2列シート):北米
CX-80(3列シート):欧州、日本
CX-90(ワイドボディ3列シート):北米

スモール商品群

マツダCX-5(2022年モデル/欧州仕様)
マツダCX-5(2022年モデル/欧州仕様)    マツダ

CX-50:米国

※主な仕向け地を記載

そもそも、CX-5という名前がないではないか……。

つまり、CX-5の新型は登場しないか、もし登場するとしても「かなり先」ということになる。

というわけで今回は、今後のマツダのSUVの商品展開について踏み込んで考えてみよう。

ただし、正式に発表されたヒントは少ない。そのため推測を多く含むことを先にお断りしておく。

CX-50とはいったい何者?

まず気になるのは、北米向けに展開される新型車「CX-50」とは一体なんなのか? ということ。

生産開始は2022年1月からと、今回発表されたなかでもっともデビューが早いと思われるニューカマーだ。

マツダCX-30
マツダCX-30

「CX-3」と「CX-30」の関係になぞらえれば、CX-50はCX-5より上のポジションということになる。

しかし、引っかかるのは「CX-50」がスモール商品群に属するということ。

ただしそれは、FF系のプラットフォームを使っているから「スモール」であり、車体サイズはある程度のどの大きさということかもしれない。

そうしないと「CX-30」との棲み分けが難しいからだ。

考えられるのは、今のCX-5のポジションをキープするモデルだということ。サイズ的に、そして価格的に、である。

CX-5にとって最大の市場である北米にも、現行CX-5のサイズや価格が魅力だからCX-5を選んでいるユーザーが多いはず。

そんな人に向けた商品と考えれば理解しやすい。

気になるのは、日本にも導入されるかどうかだが、結論をいえば可能性は高くなさそう。

なぜなら生産工場がアメリカであり、マツダの発表でも主要導入市場が「北米」と限定されているからだ。

もしかすると、CX-30に比べるとオフロードイメージを強調したモデルかもしれない。

一方で、日本へ導入される予定の「CX-60」とはどんなクルマか?

「既存モデルのCX-5や上記CX-50から上の幅広い価格帯に位置するモデル」とマツダは説明する。

記事に関わった人々

  • 執筆

    工藤貴宏

    Takahiro Kudo

    1976年生まれ。保育園に入る頃にはクルマが好きで、小学生で自動車雑誌を読み始める。大学の時のアルバイトをきっかけに自動車雑誌編集者となり、気が付けばフリーランスの自動車ライターに。はじめて買ったクルマはS13型のシルビア、もちろんターボでMT。妻に内緒でスポーツカーを購入する前科2犯。やっぱりバレてそのたびに反省するものの、反省が長く続かないのが悩み。
  • 編集

    上野太朗

    Taro Ueno

    1991年生まれ。親が買ってくれた玩具はミニカー、ゲームはレース系、書籍は自動車関連、週末は父のサーキット走行のタイム計測というエリート・コース(?)を歩む。学生時代はボルボ940→アルファ・スパイダー(916)→トヨタ86→アルファ156→マツダ・ロードスター(NC)→VWゴルフGTIにありったけのお金を溶かす。ある日突然、編集長から「遊びにこない?」の電話。現職に至る。

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