【WLTP値で83.3km/Lの燃費】プジョー508 ハイブリッド225 GT PHEV版に試乗

公開 : 2020.01.29 10:20

新しいプジョーを象徴するスタイリンッシュなデザインと、実用的なEVモードでの走行距離を兼ね備えたプジョー508 ハイブリッド。二酸化炭素排出量は29g/kmに留まり、環境負荷の小ささは大きな強みです。スペインで評価しました。

もくじ

システム総合出力225psのPHEV
EVモードで走行可能な距離は最長62km
PHEV化に伴う妥協は最小限
プジョー508 ハイブリッド225 GTのスペック

システム総合出力225psのPHEV

text:Doug Revolta(ダグ・レボルタ)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
新しいプジョー508に、プラグイン・ハイブリッド(PHEV)版が登場した。以前プロトタイプに試乗していることを、ご記憶の読者もいるだろう。

今回は、最終的な仕上げが完了したPHEVの量産版。英国ではPHEVやEVに対する自動車税などの体型が見直されるし、日本でも燃費は重要視される項目の1つ。興味を持つドライバーも多いだろう。

プジョー508 ハイブリッド225 GT(欧州仕様)
プジョー508 ハイブリッド225 GT(欧州仕様)

パワートレインは180psを発生する1.6Lのターボ・ガソリンエンジンと、109psの電気モーターの組合せ。プラグイン・ハイブリッドのシステム総合での最高出力は225psとなり、前輪を駆動する。

同じシステムを搭載した、ステーションワゴンも選択が可能。2025年までに、すべてのモデルに電動化技術を搭載したグレードをラインナップする、という目標達成に含まれる1台となる。

燃費は、現実の条件に近いといわれるWLTP値であっても、プラグイン・ハイブリッドモデルが掲げる数値は現実離れしたものが多い。プジョー508 ハイブリッドの場合は、WLTP値で58.8km/Lから83.3km/Lとうたわれている。

実際に、羽の生えたクルマような数字に届かせられるのは、限られた条件でのみ。今回の試乗テストでは、平均で14.1km/L程度に留まった。

バッテリーの充電を使い果たしてしまうと、さらに燃費は悪い方へ影響してしまう。充電するには、7kWの容量の急速充電器で2時間ほどが必要となる。ちなみに、急速充電器に対応させるには、オプションの追加料金も必要だ。

EVモードで走行可能な距離は最長62km

一般的な家庭用コンセントの充電器では、7時間ほどを要する。モード3ケーブルに対応する充電器なら4時間程度だという。

508 ハイブリッドで魅力的に映るのが、EVモードとして走行可能な距離で、53kmから62km。こちらも甘い数字なものの、仮に実際に走れる距離が50km程度だったとしても、多くのドライバーにとって自動車通勤はまかなえる距離となるだろう。

プジョー508 ハイブリッド225 GT(欧州仕様)
プジョー508 ハイブリッド225 GT(欧州仕様)

英国では二酸化炭素排出量も魅力。会社からの貸与車両の場合、29g/kmという二酸化炭素の少なさは、自動車税で大きな差が出る。2020年4月からの新税制では、150g/kmの二酸化炭素を出す1.5Lのフォード・モンデオと比べると、税額は半分で収まるのだ。

環境負荷だけではない、プジョー508 ハイブリッドの魅力もある。クルマを起動させると、バッテリーに余力がある限り、エレクトリック・モードでスタート。そのまま、期待通りの静かさと鋭い加速でスピードを乗せていく。

バッテリーの電気を使い果たすか、深くアクセルを踏み込むまで、エンジンは始動しない。エンジンとバッテリーとの引き継ぎは、完全にシームレスとはいえないが、不快な印象を与えるものでもない。

鋭い加速が必要な時、引っかかるのがトランスミッション。穏やかに走っている限りは、特に気になる部分もなく変速をこなす。だがキックダウンが必要な場面では、どの段を選ぼうか悩んでいる様子。

一度シフトダウンすれば、路面へ225psを的確に伝え、スムーズに速度を上げる。ハイブリッドは、180psの2.0Lターボディーゼルと並んで、508のラインナップの中でも最も活発に走るグレードだ。加速感はあくまでも漸進的で、過激さはない。

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