【欧州は羊の皮的ワゴンが健在】スコダ・スパーブ・スポーツラインへ試乗 271ps

2020.02.08

サマリー

たくさん積める控えめなエステートに、271psエンジンを搭載したトップグレードが追加。日本では馴染みのないスコダですが、欧州では人気メーカーの1つ。最も速いスパーブは、最も高い価格に見合った内容なのか、英国で確かめました。

もくじ

珍しい羊の皮を被ったステーションワゴン
スコダらしい洗練された乗り心地
素早く大陸の移動もこなせる
性能を知るほど魅力に気づく
スコダ・スパーブ・エステート 2.0 TSI 272スポーツライン・プラス DSGのスペック

珍しい羊の皮を被ったステーションワゴン

text:Lawrence Allan(ローレンス・アラン)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
羊の皮を被ったクルマという仕立ては、欧州でも最近は珍しい。優れたパフォーマンスを、控えめなボディに隠し持ったようなモデルだ。

ファミリー層向けのサルーンやステーションワゴンに、突出したパワフルさを備えたクルマ。見た目はその事実を隠すように、至って平凡な方が良い。特に主要ブランドのクルマであるほど、その差が面白い。

スコダ・スパーブ・エステート・スポーツライン・プラス(欧州仕様)
スコダ・スパーブ・エステート・スポーツライン・プラス(欧州仕様)

近年はSUV人気に押され、大型サルーンの市場規模は縮小する一方。フォード・モンデオやマツダ6、ボクソール(オペル)・インシグニアなどに用意されていたものだが、今はスポーティなグレードが用意される程度に留まっている。

しかしスコダはフェイスリフトに合わせて、フラグシップとして、スパーブに羊の皮を被ったグレードを設定してきた。まだ、我々は諦めていない、といわんばかりに。

このスポーツライン・プラスに搭載されるエンジンは、ゴルフなどでもおなじみのEA888型2.0Lユニット。1.5Lのガソリンターボモデルと比較して、最高出力は倍近い271psに届く。

フェイスリフト前と比べると、実は8psほど最高出力は低くなっている。WLTPに対応させるため、微粒子フィルターが追加されたのだ。だとしても、スコダとしては最も速く、最もパワフルであることには変わりない。

見た目に関しては、正直いうともう少し控えめな方が良いと思う。交通警察の視線を交わすためにも。

スコダらしい洗練された乗り心地

このハイパワーなエンジンが選べるのは、スポーツライン・プラスというグレードに限られる。ホイールは大きな19インチとなり、上品とはいえ専用のボディキットをまとう。価格もそのぶん高い。

車高は15mm低くなっている。筆者としては長距離移動もこなせる優れた乗り心地を備えてきたスパーブとして、気になる点の1つではある。まずは試乗を初めてみよう。

スコダ・スパーブ・エステート・スポーツライン・プラス(欧州仕様)
スコダ・スパーブ・エステート・スポーツライン・プラス(欧州仕様)

走り出しはすべてが好印象。スポーツラインのサスペンションと、自慢気味のホイールにも関わらず、市街地でも郊外の道でも、乗り心地が硬すぎることはない。

サイドウォールが集めの、通常のスパーブの方が、より上品に振動の侵入を防いでくれてはいる。だがアダプティブ・ダンパーを装備し、全体的に滑らかでリラックスした、洗練された乗り心地を生んでいる。

英国の道を1日に数百km走ったとしても、自宅にいるように心地良いだろう。市街地に入って制限速度が変化し、思わず別のルートを選びたくなったとしても、このクルマならうなずける。

ボディは大きく、比較的車重は重い。サスペンションは柔らかめだから、ダイナミクス性能の高さだけを狙ったのではなく、しなやかさも残っている。標準のスパーブより姿勢制御は引き締まっているが、ほどほど。このスパーブで思いっきり攻め込もう、という感覚は持たないと思う。

 
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