【詳細データテスト】アウディQ4 e-トロン 洗練の走り 中庸な動力性能 物足りないプレミアム感

公開 : 2021.07.17 20:25  更新 : 2021.07.23 23:23

アウディのEV戦略の要となる、価格もサイズも手頃なSUVは、突出したパフォーマンスや刺激的なハンドリングより、円熟味ある走りが特徴です。不満だったのは、アウディとして満足できる水準に達していない内外装です。

はじめに

誰もが知るクルマやそのメーカーが、内燃エンジンから電気モーターへ今後数年の間に移行していくのを見ていると、おそらく奇妙な気分になるだろう。動揺すら覚えるかもしれない。マーケットの展望が新しくなるにつれ、今まで馴染み信じられてきた自動車市場の真理や常識の多くが変わっていくだろう。

そして、そうしたものがまたひとつ消えようとしている。アウディが、電動車マーケット攻略の本格的な先兵を投入してきたのだ。それこそ、今回のテスト対象となるQ4 e-トロンである。

テスト車:アウディQ4 e-トロン 40スポーツ
テスト車:アウディQ4 e-トロン 40スポーツ    OLGUN KORDAL

インゴルシュタット発のEVとしては、これが第3弾となる。大型SUVのe-トロンがデビューしたのは2018年で、今年初めには4ドアのスポーツモデルであるe-トロンGTが英国上陸を果たした。しかし、後輪駆動の量販EVは、このQ4 e-トロンが最初だ。

1930年代から前輪駆動を手がけ、1980年代にはクワトロと銘打った4WDを開発したアウディだが、こと後輪駆動となると、スーパーカーカテゴリーのR8を販売したのみだ。一般的な乗用車ラインナップにおいては、競合する高級車メーカーが広く採用する伝統的なレイアウトを採用してこなかった。頑ななまでに、FRモデルの導入を何十年にもわたって避け続けてきたのだ。

今回、初投入する手頃なEVに目新しい点が多くある中で、おそらくアウディは、この駆動方式が、これまで検討しながらも挫折し続けてきた技術的な要素であることには気付かれたくないだろう。さもなくば、そんなことは気にしないでもらいたい、といったところか。

結局これは、インゴルシュタットの新たな電動化時代の幕開けなのだ。内燃エンジン車について、4年以内に最後のモデルを発表するというアウディは、2032年までに生産を終えるとも表明している。今後、アウディの新車を紹介する機会があれば、その多くがEVになるということだ。今回のロードテストは、そんなアウディのこれからがどうなっていくのかを、われわれに教える最初のケースとなるだろう。

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