【なぜ?】いまキャンピングカーが売れている コロナとの意外な関係、明らかに

公開 : 2021.08.15 05:45  更新 : 2021.10.09 23:42

コロナ禍に負けずキャンピングカー市場は盛り上がりを見せています。キャンピングカーの新たな可能性にも注目です。

今、キャンピングカーが好調

text:Kenichi Suzuki(鈴木ケンイチ)
editor:Taro Ueno(上野太朗)

最近、ネットニュースなどでもキャンピングカー関連の記事を目にすることが増えている。

その理由は簡単だ。今、キャンピングカーの販売が好調だからだ。

ライトエースなど小型車両をベースにしたキャンピングカーの種類も増えている
ライトエースなど小型車両をベースにしたキャンピングカーの種類も増えている

一般社団法人日本RV協会が発行する「キャンピングカー白書2021」を見ると、コロナ禍まっただ中でありながらも、2020年のキャンピングカー業界の景気は、かなり好調であったようだ。

「キャンピングカー白書」は、一般社団法人RV協会が、同協会の会員であるキャンピングカーメーカーおよび販社、またはキャンピングカーユーザーなどにおこなったアンケート調査などをまとめたもの。最新のキャンピングカー業界の様子が分かる資料だ。

その「キャンピングカー白書2021」を見ると、2020年に販売されたキャンピングカーの新車と中古車、8ナンバー以外のキャンピングカー仕様車の新車と中古車をすべてあわせた販売総額は約582億円。

2017年の約424億円、2018年の458億円、2019年の526億円に続き、2020年も順調に販売を伸ばしているのだ。

新車の国内生産台数も前年比115.3%の約7400台と増加。輸入車の販売も前年比108.5%の690台と伸びている。

こうした増加にあわせ国内の保有台数は2020年で約12万7400台となった。これは2012年の国内保有台数8万500台から約1.5倍もの増加となる。

コロナ禍でも市場拡大の予兆?

では、その2020年の経緯はどのようなものであったのか?

「キャンピングカー白書2021」にあるキャンピングカーメーカーと販社におこなったアンケート調査によると、最初の緊急事態宣言が出た2020年4月から5月にかけての時期に「顧客からの問い合わせが増えた」と答える業者は29.9%もいた。

トヨタ・ハイエース
トヨタ・ハイエース

ただし、実際の売り上げは39.2%が「販売(売り上げ)・受注が減った」と答えている。

そして、緊急事態宣言が解除された6月以降は、62.6%もの業者が、「問い合わせが増えた」と答え、ビジネス面でも「販売(売り上げ)・受注が増えた」と46.7%が答えている。

緊急事態宣言下では、販売は振るわずも、問い合わせが増加。緊急事態解除後は販売が上向いたというわけだ。

その結果、「キャンピングカー業界の今後について」という問いかけには、56.1%が「将来はもっと成長する」と答えている。

次いで、35.5%の「横ばい」、2.8%の「期待できない」と続く。

前年の調査では、「将来はもっと成長する」が40.8%、「横ばい」が49.5%であったことを考えれば、将来へ対する期待は大きくなっていることがわかる。

実際に販売(売り上げ)の数字が伸びているのだから、期待が大きくなることも当然のことだろう。

記事に関わった人々

  • 鈴木ケンイチ

    Kenichi Suzuki

    1966年生まれ。中学時代は自転車、学生時代はオートバイにのめり込み、アルバイトはバイク便。一般誌/音楽誌でライターになった後も、やはり乗り物好きの本性は変わらず、気づけば自動車関連の仕事が中心に。30代はサーキット走行にのめり込み、ワンメイクレースにも参戦。愛車はマツダ・ロードスター。今の趣味はロードバイクと楽器演奏(ベース)。

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