ジャガーMk VIIにヒルマン・インプも出走 ラリー・フォー・ジ・エイジ 参加無料の公道イベント(2)

公開 : 2023.09.23 17:46

英国でも進む若者のクルマ離れ 多くのクラシックカー・イベントを主催するヒーローエラが新しいラリーを開催 英国編集部がその様子をレポート

ヒルマン・インプ(1967年式)

マシュー・エヴァンス氏/テイラー・エヴァンス氏

カッコよく改造されたヒルマン・インプを、12年前に自身最初のクルマとして購入したというマシュー・エヴァンス氏。「半年ほど普通に運転していましたが、ある日、ラリーへ参加したいと考えたんです」

ヒルマン・インプ(1967年式)
ヒルマン・インプ(1967年式)

「998ccエンジンを積み、各部をアップグレードし、5年かけてクルマを仕上げました。毎回乗るたびに笑顔になれるので、売る気はまったくありません」

「当初は森林の中を走るようなラリーを想像していましたが、このクルマの場合、参加できるカテゴリーがなかったんです。しかもイベントの参加費用が高く、タイヤも専用品が求められるので、考えを改めました」

「ラリー・フォー・ジ・エイジは、クルマを普段とは違う方法で楽しむ絶好の機会。妻のテイラーに、ナビゲーションの技術を身に着けてもらう、良いキッカケにもなりました。2人ともすっかり夢中です。10月のイベントにもエントリーしようと思います」

「最初のテストセクションから最後まで、素晴らしい時間でした。速度域は遅くても、やるべきことが忙しく、交流の機会も多い。ルートを読むのは難しかったですが、それも面白かった。インプの走りも完璧でしたよ」

ジャガーMk VII(1953年式)

エイミー・ヘインズ氏/ウィリアム・ヘインズ氏

「クラシックカーはわたしの命。ウィリアムたちが整備し、自分が写真に収めるんです」。と、エイミー・ヘインズ氏が夫婦の関係を説明する。

ジャガーMk VII(1953年式)と、エイミー・ヘインズ氏
ジャガーMk VII(1953年式)と、エイミー・ヘインズ氏

「休日はいつもクルマと一緒。通勤にも乗りますが、犬の散歩にも使います。今回は夫のウィリアムにとっても初めての、本格的なラリーイベントでした。犬にとってもね」

「夫がドライバーで妻がコ・ドライバーという、典型的なスタイルにはなりたくなかったので、わたしが運転したんです。認めたくありませんが、ウィリアムの方が運転は上手ですけれど。それに彼は、ちょっと文字を読むのが苦手なんです」

「悩むようなUターン場所や、チェックポイントの停止位置など、理解するのに時間がかかりました。でも後半にはしっかり学習し、タイムカードをマーシャルへ渡すタイミングもバッチリ」

「平均速度を、余り意識しなかったことが反省点。最下位に近い順位でしたが、楽しかったので気にしていません」。とエイミーが笑う。「既に仲間では、次はどのイベントに参加しようか、という話題になっています」

「ジャガーMk VIIは大きくて豪華ですが、スピードを保ちやすい。ジムカーナのようなテストセクション以外は、犬のロッティも喜んでいたようですよ」

記事に関わった人々

  • アーロン・マッケイ

    Aaron McKay

    英国編集部ライター
  • マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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