ポルシェ356は1957年式で潤滑系が大きく変わります
佐藤自動車工業所の佐藤です。
ポルシェ356の生産台数は、年を追うごとに飛躍的に伸びてきました。
1948年に世界一高額なプロトタイプが完成し、すぐに5台を受注します。
1950年にはクーペだけで400台、さらに1952年に900台!と増えました。
1956年には生産台数が3.300台となり、累計生産台数が1万台に到達します。
高額な小型スポーツカーの世界では、立派なメーカーになっています。
ここで、エンジンだけでこの時代を見てみましょう。
有名な1500Sヒルスのローラー・クランクシャフト付きは全部で1000台しかありません。
実際にはスペア、テスト、レース用もあるので車両の数より多いのです。
1955年から1957年までのノーマル60馬力は約7.000台、スーパーの75馬力は1.200台です。
この中でオリジナルのエンジンを積んでいる356Aは、今となっては何台残っているのやら。
生産台数の少ない初期Aの、それもオリジナルナンバーのケースを持っているエンジンをいじめてはいけないのです。

上の写真で左に見えるギアがVWと共通のオイルポンプで、はめ込み式の別部品。
ケース合わせ面からのオイル漏れが多いので、仕上げをしっかりしないといけません。
これが1958年から1959年になると台数が飛躍的に増えるのです。
ノーマル60馬力は13.000台、スーパー75馬力でも3.500台と多くなります。
これ以後のエンジンはオイル系統の改良もあり、そこそこ走らせるのは楽になっています。

1957年以後のフロントカバーは、オイルコントロールバルブが2個になります。
オイルポンプのケースも一体型になってオイル漏れが減りました。
O/Hする時には、必ず摺り合わせをして仕上げないとオイル漏れしますよ。
佐藤自動車工業所
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