まずはじめに乗ったのはベントレー。8速ATとエア・サスペンションをもっとも硬派なものにして、いきなりコーナーに飛び込む。

重量ゆえボディが落ち着くまでに時間がかかる。また一連の動きの10分の8ほどで少なからぬアンダーステアが生じる。

しかしそこから更に粘るとグランドツアラーというよりもスポーツカーと呼ぶに相応しいキャラクターが垣間見える。

スロットル操作のみでアングルを決めることができ、軽く正確性の高いステアリングは実になめらかなフィールをもたらすのだ。

路面状況は、サスペンションを通じてシートまできっちりと伝わるが、不快に感じる手前で衝撃を和らげてくれる。V8のサウンドトラックも実に刺激的だ。

販売開始から3年の月日が流れ、走行距離は3万5000kmを超えているというのに古さは全く感じない。スタイリングと仕上げからは高級感が滲みでている。