2016年5月 自動車販売台数ランキング

2016.06.07

文・大貫直次郎

■5月の新車販売は2カ月ぶりに前年割れ。燃費不正問題の影響で軽自動車が大きく落ち込む

三菱自動車の燃費不正問題が発覚してeKシリーズおよび日産デイズの生産・販売が中止となり、さらにスズキも燃費データを不正に屋内で測定していたことが明るみになるなど、様々なマイナス要因が発生した5月の国内自動車市場。これらが新車販売の成績にどのように波及するかが注目されたが、結果は前月以上に“登高軽低”の様相を呈することとなった。自動車業界団体がまとめた2016年5月の全体での国内新車販売は、前年同月比1.2%減の33万1585台と2カ月ぶりに前年割れを記録。カテゴリー別では、登録車が同6.6%増の22万3753台と2カ月連続でプラスとなったものの、軽自動車は同14.2%減の10万7832台と17カ月連続でのマイナスとなった。市況について業界団体の関係者は「昨年5月の軽自動車は増税の影響で販売台数を大きく落としたが、今年はそれよりもさらに悪くなってしまった。燃費不正問題のあった三菱自動車は軽自動車が前年同月比75.0%減、供給を受ける日産は同76.8%減、さらにスズキも同15.4%減と大きく落ち込んだ。一方で登録車は、新型に移行したプリウスなどの販売が堅調で、前年超えを成し遂げる主要因となった」と分析。今後の展開については、「軽自動車は三菱自動車の燃費不正問題が6月以降も影響する見込みで、低迷は避けられない。登録車は一部新型車の受注が好調なものの、消費税増税前のレベルに戻るための好材料はなかなか見えてこず、本格的な回復はまだ先になりそう」と予想した。

車名別ランキングでは、新型に移行したトヨタ・プリウスが前年同月比145.2%増の2万1527台の販売を記録して6カ月連続での首位につく。続く第2位には同10.5%増を成し遂げて1つ順位を上げたホンダN-BOXが位置。第3位には1ランクアップでダイハツタントが入った。前月2位のトヨタ・アクアは、同22.2%減で第4位にまで落ち込む。トップ10を一覧すると、軽自動車は4車種にとどまり、残り6車種は登録車。この割合になるのは、実に2014年7月以来である。

話題のニューモデルの動向も見ておこう。昨年7月に新型に切り替わったトヨタ・シエンタは同868.1%の大幅増を成し遂げて第5位に、発売1カ月で月販目標の3.3倍となる約1万6500台の受注を記録した新型パッソは第8位にランクイン。2月のマイナーチェンジでRSグレードの追加などを行ったホンダ・ヴェゼルは同19.2%増で第14位に、2月に発売した新型コンパクトクロスオーバー車のスズキ・イグニスは第31位に、2月にハイブリッドモデルを追加したホンダ・オデッセイは同233.8%増で第33位に位置する。4月にハイブリッドグレードを追加したトヨタ・オーリスは同177.5%増で第37位に入った。

日本自動車販売協会連合会 発表
メーカーモデル台数
1トヨタプリウス21,527
2トヨタアクア11,225
3トヨタシエンタ9,449
4ホンダフィット8,771
5トヨタパッソ6,784
6日産ノート6,256
7トヨタヴォクシー5,951
8ホンダヴェゼル5,776
9トヨタカローラ5,690
10日産セレナ5,333
11トヨタヴィッツ4,596
12マツダデミオ3,833
13スズキソリオ3,774
14日産エクストレイル3,740
15ホンダステップワゴン3,478
16トヨタノア3,252
17スバルインプレッサ3,143
18トヨタエスクァイア2,988
19ホンダシャトル2,880
20トヨタクラウン2,555
21スズキイグニス2,532
22トヨタヴェルファイア2,498
23ホンダオデッセイ2,480
24ホンダフリード2,440
25トヨタアルファード2,162
26トヨタハリアー2,148
27トヨタオーリス1,981
28スバルレヴォーグ1,820
29スバルフォレスター1,710
30マツダCX-51,586

輸入車の新規登録台数は2カ月連続の前年超え。VWは9カ月ぶりにプラス

輸入車の新車販売は回復軌道に乗ったようだ。5月の外国メーカー車の新規登録台数は前年同月比6.9%増の2万1486台と、2カ月連続での前年超え。日本メーカー車含でも同8.3%増の2万4724台とプラスを記録した。登録車に占める輸入車のシェアは、5月単月では過去2番目に高い9.6%に達する。市場の動きについてJAIA関係者は、「フォルクスワーゲンの排出ガス不正問題による顧客離れは、歯止めがかかりつつあるようだ。主要ブランドが新型車を積極的に投入していることも、輸入車全体の登録台数の伸びにつながった。価格帯では400万円以上のクラスが前年超えを達成したものの、販売の中心を占める400万円未満はマイナスのまま推移している。これがプラスに転じれば、本格的な回復となるだろう」と解説した。

外国メーカーのブランド別成績では、前年同月比7.6%増の4648台の新規登録を成し遂げたメルセデス・ベンツが首位を維持する。第2位には同9.7%のプラス(4015台)に転じたフォルクスワーゲンが位置。第3位には同10.3%増(3502台)のBMWが、第4位には前月のプラスから同14.7%のマイナス(2135台)に落ち込んだアウディが入った。

独トップ4以外では、新型車攻勢や販売キャンペーン強化を展開するブランドの伸長が目立った。BMWミニが同16.4%増(1764台)、ボルボが同24.9%増(1089台)、ジープが同48.3%増(679台)、ポルシェが同13.8%増(592台)、フィアットが同15.8%増(512台)、スマートが同1416.7%増(273台)、ジャガーが同232.1%増(186台)、シトロエンから分離したDSが同83.1%増(119台)の好セールスを記録する。日本市場からの年内撤退が予定されるフォードは、同54.3%の大幅減(163台)に終わった。

日本自動車輸入組合 発表
メーカー5月2016年累計
1Mercedes-Benz4,64925,871
2VW4,01519,952
3BMW3,50218,987
4Audi2,13510,630
5BMW MINI1,7649,135
6Nissan8847,834
7Toyota1,2006,459
8Volvo1,1125,618
9Suzuki8093,643
10Jeep6793,340
11Peugeot4762,888
12Fiat5122,831
13Porsche5922,686
14Renault2691,998
15Mitsubishi3441,988
16smart2731,865
17Land Rover2131,407
18Ford1681,108
19Jaguar1861,023
20Alfa Romeo141770
21Honda1766
22Citroen128701
23ABARTH135646
24DS119510
25Maserati84455
26Cadillac28275
27Ferrari52240
28Chevrolet38219
29BMW Alpina17164
30Lamborghini29154
31Bentley25147
32Chrysler21141
33Dodge21115
34Lotus15100
35Aston Martin1779
36Rolls Royce1470
37Hyundai959
38Mclaren1156
39Scania1252
40GMC415
41Rover211
42Hummer16
43Lancia6
44Autobianchi4
45Morgan14
46Buick3
47MG3
48Unimog3
49Bugatti12
50Detomaso12
51Pontiac2
52Maybach11
53PROTON1
54Kia
55Opel
56Saab
Others14122
合計24,724135,167

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