エド “ビックダディ” ロスのカスタムカー／原画が出品。超怒級モデルからカルト車種まで登場。フェラーリ290MMが24億8657万円で落札されたRMサザビーズ・オークションの結果一覧です。

text：Kazuhide Ueno（上野和秀）　photo：RM Sotheby’s Auctions（Robin Adams、Tyler Allen、David Bush、Remi Dargege、Erik Fuller、Karissa Hosek、Ryan Merrill、Andrew Miterko、Chris Palmer、Motorcar Studios、Mo Satarzaden、Darin Schnabel、David Sirotinsky、Jack-Thompson、Pepper Yandell）

Ed “Big Daddy” Rothのカスタムカーも

今回のRMサザビーズ・オークションの舞台となったロサンゼルスにあるピーターセン・オートモーティブ・ミュージアムは、ホットロッド・マガジンが関わる自動車博物館。それだけに、西海岸のカスタムカーやホットロッドの歴史を得意とする。そのため出品車はいつもスーパースポーツを始めとするコレクターズ・カーに加え、西海岸ならではのカスタムカーやホットロッドから戦後のマイクロカーなどのカルトカーが用意されたのが特徴といえる。

ここでのトップ10は開始前からオークションの主役であるフェラーリ290MMを筆頭にスーパースポーツが続くというRMサザビーズらしい顔ぶれ。フェラーリ290MMはワークスカーで良好なヒストリーを備えることが評価され、久しぶりに24億8657万円という高額で落札された。

しかし特選車だけのオークションではなく、幅広い層を対象としたラインナップだったため億越えは6台だけ。トップ10の結果は以下のとおりだ。

1956年フェラーリ290MM（24億8657万円）
1971年ランボルギーニ・ミウラ P400 SV（2億4917万円）
1989年フェラーリF40（1億7459万円）
2015年ポルシェ918 ヴァイザッハ・スパイダー（1億7335万円）
2015年マクラーレン P1（1億6216万円）
1955年メルセデス・ベンツ 300SL ガルウイング（1億4351万円）
1972年フェラーリ365GTB/4 デイトナ（8758万円）
2005年ポルシェ・カレラ GT（8758万円）
2018年アストン マーティン・ヴァンキッシュ・ザガート・ヴィッラデステ（7204万円）
1965年ランボルギーニ 350GT（6272万円）

また、今回はローマイレージの車両（フェラーリ365GTB/4 デイトナ／512TR／F355スパイダー、デ・トマゾ・パンテーラL、ポルシェ・カレラGT、マクラーレンP1など）が多く、そのためいずれも相場を超える額で落札されているのも特徴といえる。

「ラットフィンク」の原画　高額落札

カスタムやホットロッドを得意とするピーターセン・ミュージアムでのオークションだけに、特別なカスタム・モデルが用意された。中でも代表格的存在といえるのが「ラットフィンク」というキャラクターの生みの親であり、独創的なカスタムカーを送り出した「エド “ビックダディ” ロス」が手掛けた「ミュステリオン」だ。今回出品されたのはリクリエイション車だったが、2785万円で落札。

このほか「エド “ビックダディ” ロス」の代表作である「ラットフィンク」などの原画も出品され高額で落札された。これら以外ではサウス・カリフォルニアならではといえる仕上がりのロッダーも人気を集めた。

RMサザビーズ・ピーターセン・オートモーティブ・ミュージアム・オークション　結果一覧

価格は落札手数を含む額。日本円への換算は、オークション開催当日の為替レートを基に計算。
NS=落札不成立。日本円価格の括弧内の金額は、主催者が発表した予想落札価格。