マクラーレン歴代ハイパーカー比較試乗 F1 vs P1 vs セナ 前編

公開 : 2019.11.02 09:50

25年前に登場したマクラーレンF1は公道走行可能なモデルのパフォーマンスのレベルを一気に引き上げました。そして、続くP1とセナがそれぞれの方法で技術の進歩を見せてくれました。今回はそんなマクラーレンが誇る3台を集めた究極の比較試乗です。

究極の機会 マクラーレンに感謝

この景色を見るだけで思わず笑みがこぼれてしまう。F1とP1、そしてセナの3台がサーキットの同じ路面に佇み、ドアを高く開け放ったまま次の指示を待っている。

もちろん、この3台が一堂に会したことはこれが初めてではない。最近では、この春のグッドウッド・メンバーズミーティングで全員が顔を揃えたことがよく知られているだろう。

F1がどれほどコンパクトなモデルであるかなどすぐに忘れてしまう。
F1がどれほどコンパクトなモデルであるかなどすぐに忘れてしまう。

だが、今回のような目的のためにこの3台が集まったことはかつてなかった。この日、F1とP1、そしてセナの3台は、全長3.2kmほどにも達する滑走路を備えたサーキットへと集められたのであり、そのすべてがわれわれのものだ。

500万ポンド(6億8540万円)の価値を持つP1(これはプロトタイプであり、現存するなかではもっとも有名且つもっとも写真撮影が行われた車両だ)と、さらにその5倍もの価値を誇るF1だが、だれも「ここへ行ってはいけない。これをしてはいけない」などと言うものはいない。

マクラーレンのスタッフが至る所にいるが、こうした機会を設けてくれたことに感謝の言葉もない。

では、F1とP1、そしてセナの3台のうち、どのクルマのステアリングを最初に握るべきだろう?

最初に乗るべきは? シンプルなドライビングの楽しみ

もしこれを記事にする必要がないのなら、F1を最後にとっておくだろう。誰も異論はないはずだ。

このクルマはマクラーレンF1であり、普段から動かせる状態にある個体数は、世界でも片手、おそらくは親指を使わずに数えられる程度の数でしかないだろう。

F1のセントラルドライビングポジションは、もう直ぐ登場予定のスピードテールで復活する。
F1のセントラルドライビングポジションは、もう直ぐ登場予定のスピードテールで復活する。

だが、このクルマはベンチマークであり、そのあとに登場した2台にインスピレーションを与えている。F1がなくともP1とセナは存在したかも知れないが、確実にいまとは違ったモデルになっていたはずだ。

まさに起源となったモデルであり、最初にステアリングを握るべきはこのクルマしかない。

これが25年前のモデルだなどとは俄かには信じられないが、その歳月がF1の価値をさらに高めている。

コンパクトなボディサイズやマニュアルギアボックス、アナログ式計器類、さらには自然吸気エンジンといった、25年前には当然と思われていたスペックもいまや例外的なものとなっており、シンプルなドライビングの楽しみを愛するわれわれのような人間にとって、こうした状況は決して喜ばしいものではない。

セントラルドライビングポジションなど常軌を逸しているように思うかも知れないが、実際には非常に理に適っており、すぐに自然に感じられるようになる。スピードテールでマクラーレンがこのドライビングポジションを復活させると聞いて非常に嬉しい。

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