コンパクトEVに新しい高級感 DS 3クロスバックEテンス 航続距離321km

公開 : 2019.11.07 09:50

プジョーやシトロエンが属するPSAグループに登場した、ラグジュアリーなコンパクトEVがDS 3クロスバックEテンス。これから加熱していく新パワートレインの分野で、主要な位置づけを目指す、DSにとって重要な1台となります。

もくじ

静かさを全面に打ち出したDS
EVの駆動装置はプジョーe-208と共通
EV市場へ小型で高級という新ジャンル
DS 3クロスバックEテンスのスペック

静かさを全面に打ち出したDS

text:Steve Cropley(スティーブ・クロップリー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
DSが発表した新しいクロスオーバー、3クロスバックEテンスを50mほど走行して、PSAグループのコンパクトEVモデルに、DSブランドを選択したのかよく理解できた。プジョーの他にシトロエン、オペル(ボクソール)、DSの中から選べるわけだが、DSはその中でも最も販売量が少ないのに。

その理由は、プレスリリースにも簡潔に表されている「車内の静寂」という特徴にあるのだろう。純EVを販売した自動車メーカーは、その圧倒的な静かさと滑らかさ、簡単な運転の魅力が、想像以上に強いセリングポイントになることを理解したのだ。

DS 3クロスバックEテンス
DS 3クロスバックEテンス

この特徴は、これから醸成していく高級ブランドのDSのイメージに、とても適している。エンジニアはその特徴を最大限に引き出すことで、メルセデス・ベンツSクラスに匹敵する静寂な空間を生み出し、ドライバーやライバルを出し抜くことを狙っているのだろう。

3クロスバックEテンスのインテリアには、防音の視点で素材自体も綿密に練られ、ドアパネルの厚みは増やされている。窓ガラスも厚くし、車外からの音を遮断している。

そして誕生したのが、極めて静かなコンパクトカー。運転席に座ると、いつも聞こえてくるはずの音が耳に入ってこない。クルマの側の歩行者には、近接音を鳴らすことで自車の存在を知らせるほど。

EVの駆動装置はプジョーe-208と共通

全長4.1mのDSが基礎とするのは、新しいプラットフォーム。これまでのガソリンエンジンに加えてハイブリッド、純EVにも柔軟に対応できるスグレモノだ。

EVの駆動装置に関しては、プジョーe-208や2008クロスオーバーにも採用されるものと共通。DSにも135psと26.4kg-mを発生する永久磁石電動モーターが搭載され、前輪を駆動する。

DS 3クロスバックEテンス
DS 3クロスバックEテンス

リチウムイオン電池の容量は50kWhで、フロントシートとリアシートの下に仕込まれている。航続距離はWLTP値で321kmとうたわれる。最新の100kW急速充電器なら、空の状態から80%まで30分で充電を終えることができる。

バッテリーは350kgもの重さがあるが、エンジンが不要となったことで、実際に増えた車重は300kg。その重さは車体の底辺に集中している。

0-96km/h加速時間は9.0秒と悪くないが、特に50km/hくらいまでの加速はかなり力強い。最高速度は149km/hで、もちろんクルマからは二酸化炭素を排出しない。

3クロスバックEテンスは、とても装備が充実していることも特徴。試乗した3万490ポンド(423万円)のエントリーグレードのパフォーマンス・ラインでも、ボディサイズを超えたデジタル機器やアルカンターラ内装を装備する。なお、この価格には3500ポンド(48万円)の英国政府補助金を引いたものだ。

パフォーマンス・ラインの上には、3万2490ポンド(451万円)のプレステージと、3万5490ポンド(493万円)ウルトラ・プレステージが控える。

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