【魅惑するのはハンサムな容姿だけじゃない】マツダ3 2.0(1) 長期テスト

公開 : 2020.03.21 11:50

魅惑的な美しいデザインが与えられたハッチバック、マツダ3。歩道を往く人からの注目度も低くはありません。搭載するスカイアクティブ-Xの実力は、マツダが主張する通りなのか、英国編集部が長期テストで確認していきます。

もくじ

初回 内燃機関のイノベーション
英国でも評判のいいスタイリング
インテリアデザインも秀逸
ほとんど不満を感じさせない
セカンドオピニオン
テストデータ

初回 内燃機関のイノベーション

text:Lawrence Allan(ローレンス・アラン)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
数年前まで、内燃エンジンの技術的な開発は頂点に達したと考えられていた。マツダがイノベーションをなし遂げたと発表したのだから、強い関心を示さないわけがない。

そのマツダの主張を確かめるには、短時間の試乗はもちろん、1週間のレンタルでも時間は足りなさそうだ。様々な条件で、じっくりとこのクルマとエンジンを評価する必要があると感じた。

マツダ3 2.0 180PS GTスポーツ(英国仕様)
マツダ3 2.0 180PS GTスポーツ(英国仕様)

そう、新しいマツダ3。日本では最近までアクセラを名乗っていたハッチバック。注目のスカイアクティブ-Xを搭載した、初めてのモデルだ。

長期テストの期間でも、もしかすると完全には評価できないかもしれない。それでも、少なくとも走行距離が伸びるほどに、この革新的なシステムの長所と短所は確認できるはず。編集部の足として空港への移動のほか、長距離テストや、往復で130km近い筆者の通勤にも使う予定。

スカイアクティブ-Xについて簡単におさらいしよう。このガソリンエンジンは、他の自動車メーカーが長年実現できなかった技術を採用している。主に軽負荷時でディーゼルエンジンと同じ、圧縮点火と呼ばれる燃焼を利用する、火花点火制御圧縮着火(SPCCI)という仕組みだ。

ガソリンを気化させた希薄な混合気は、16.3:1という非常に高い圧縮比でシリンダーに送り込まれる。しかし、このままでは圧縮点火はしない。

英国でも評判のいいスタイリング

ピストンが上昇し薄い混合気を圧縮すると、少量の濃い混合気を点火プラグ周辺に噴出。プラグで濃い混合気に点火され爆発を起こすと、圧力が上昇し、シリンダー内の薄い混合気が圧縮着火するというわけだ。

マツダはこの効率を高めるために、スーパーチャージャーを採用している。パワーを稼ぐためではなく、燃焼プロセスに必要なたくさんの空気を取り込むために。

マツダ3 2.0 180PS GTスポーツ(英国仕様)
マツダ3 2.0 180PS GTスポーツ(英国仕様)

さらに複雑なことに、電圧24Vによるマイルド・ハイブリッドも組み合わされている。減速時にエネルギーを回生し、加速時にエンジンをアシストしてくれる。

自然吸気で180psを発生するガソリンエンジンが、二酸化炭素を100g/kmほどしか排出しない、という点がポイント。燃費は、実環境で17.7km/Lがうたわれている。技術的には複雑に聞こえるが、マツダの魔法とでも考えると良いだろう。

欧州では、フォード・フォーカスと直接対決することになるマツダ3。注目すべきはボンネットの内側に隠れているだけではない。

まず何といっても、洗練されたスタイリング。英国AUTOCARの編集部でも、すこぶる評判が良い。先代モデルが醜かったわけではないが、新しいモデルのミニマルでクリーンなライン構成と並んでしまうと、カーブのまとまりが弱い。

プロポーションも、ライバルとは異なる。ボンネットは明らかに低く、ルーフが急角度のリアガラスへと続く。厚みのあるCピラーが、フロントライトやリアライトと合わせて、明確なアイデンティティを生んでいる。

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