半導体不足で注文制限も 納車できないのにいつも何してるの? ディーラー営業担当に「ヒマ」はない!

公開 : 2022.12.29 05:45

いま、何をしているの?

納車が先であっても商談が入ればキッチリ仕事をすることができる営業パーソン。

ただ、前述したように受注停止の車種が多いメーカーで働くディーラー営業担当は、それらの車種を希望して来店したユーザーに対しては当然ながら商談をおこなうことができない。

新プリウスやクラウン・クロスオーバーなど続々と新型モデルが発表されるが、納車されなければ営業担当の成績にはならないという。
プリウスクラウンクロスオーバーなど続々と新型モデルが発表されるが、納車されなければ営業担当の成績にはならないという。    トヨタ

一応、現在受注を受け付けている車種を案内することは当然だが、ユーザーにとってはお目当てのクルマが受注停止を聞くとガッカリしてしまい、他の車種で商談が進み成立することはほぼないという。

このように、最大の仕事である商談という武器を封じられてしまった営業マンは一体なにをしているのかというと、前述したように納車待ちユーザーへの定期的な連絡のほか、既納先ユーザーへの車検や点検の案内といったフォロー業務が中心となっているようだ。

もちろん納車される車両も台数は少ないものの定期的に入ってきているので、それらの洗車なども業務のうちであり、車両の納期が延びてはいてもそれなりにやることはあるというのが現状となっている。

とはいえ納車遅延が続き、インセンティブが入りづらい状況が長く続けば営業担当のモチベーションも低下してしまい、転職を考える人も増えてしまうことだろう。

そうなるといざ新車の供給体制が整って、バンバン納車ができるという状況になったときに、肝心の営業担当が足りないという事態も起こりかねない。

そう考えると、長い納期を待つユーザーへのケアだけでなく、それを販売する営業担当へのケアも必要なフェーズに入ってきたといえるのではないだろうか。

記事に関わった人々

  • 執筆

    小鮒康一

    Koichi Kobuna

    1979年生まれ。幼少のころに再放送されていた「西部警察」によってクルマに目覚めるも、学生時代はクルマと無縁の生活を送る。免許取得後にその想いが再燃し、気づけば旧車からEV、軽自動車まで幅広い車種を所有することに。どちらかというとヘンテコなクルマを愛し、最近では格安車を拾ってきてはそれなりに仕上げることに歓びを見出した、尿酸値高い系男子。

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