コラム&エッセイ

2018.04.07

クルマ漬けの毎日から

編集部より

クロプリー編集長のお友達は、長年「アウディ・クワトロ」に恋焦がれています。クルマ好きにとって、夢のクルマを想うことほど心が弾むものはありません。しかし、夢も長すぎると……。

Audi Quattroと眠れる森のカーマニア クロプリー編集長コラム

The dream that he can hardly bear to wake up

古くからの友人と長話をした。友人はアウディ・クワトロを手に入れたいという熱い思いをこの15年ほどずっと持ち続けており、彼と話すといつもそのことが話題になる。

 
会社の重役だった友人の父親は以前、いつもアウディ・クワトロに乗って帰宅していたが、ある日、木に激突してしまったという。その理由は、当時の熱心なクワトロ・ドライバーたちは、この高性能を誇る四輪駆動システムが、物理的法則にいつでも完璧に勝利できるわけではないことをまだ学んでいる最中だったからだ。


友人は、数年前、TVドラマの “Ashes to Ashes” で彼の夢のクルマ、真っ赤なアウディ・クワトロが活躍するのを見て、熱狂していた。

それはともかく、彼のビジネスは成功しているので、クワトロを買って走らせることが可能な状況にある(クワトロを所有するのは、簡単なことではない)。それなのに、ためらっている。夢を見ていることにすっかり慣れてしまい、夢から目覚めることにとても耐えられそうもないと言うのだ。

そんな折、わたしは中古車販売サイトで価格2万ポンドほどの優良なアウディ・クワトロを数台見つけた。チャンスだから、早く決断するほうがいいと勧めている。だが、友人を見ていて、世の中には現実よりも夢を見るほうが好きなクルマ好きが、どれほどたくさんいるのだろうと、ふと思った。

translation:Kaoru Kojima(小島 薫)


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AUTOCAR 英国版 編集長 スティーブ・クロプリー

オフィスの最も古株だが好奇心は誰にも負けない。新しく独特なものなら何でも好きだが、特に最近はとてつもなくエコノミカルなクルマが好き。クルマのテクノロジーは、私が長い時間を掛けて蓄積してきた常識をたったの数年で覆してくる。週が変われば、新たな驚きを与えてくれるのだから、1年後なんて全く読めない。だからこそ、いつまでもフレッシュでいられるのだろう。クルマも私も。
 
 
 

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