アウディA7 / S7 / RS7 スポーツバック

公開 : 2015.04.07 21:50

インテリア

A7 / S7 / RS7スポーツバックのインテリアは、スポーツ・モデルであるS7スポーツバック、RS7スポーツバックはもちろんのこと、A7スポーツバックもそのスポーティなエクステリア・デザインと呼応するようなデザインがされている。中でも、コアとなるデザインは、ドアから始まるラインが大きな弧を描いてフロント・ウインドーの下部まで伸びるラップ・アラウンド・デザインだ。全体的に幅の広さを強調したもので、その中心にドライバー側に向けられたセンター・コンソールが位置する。

トリムはA7スポーツバックではミラノ・レザーが標準、オプションとしてパルコナ・レザーが用意される。更に2種類のレザーとアルカンタラをミックスした表皮を持つスポーツ・シートも設定される。ちなみに、オプションとなるSスポーツ・シートはすべてパルコナ・レザー製となる。レザー・トリムのカラーは5色から選択が可能で、それに加え、デコラティブ・パネルもウォルナット・ダーク・ブラウン、ピューフォート・ウッドをはめ込んだアルミニウム製などから選ぶことができ、更にアウディ・エクスクルーシブ・レンジではシートベルトの色も選択することができる。

ドア、インストルメント、センター・トンネルでは象眼細工が広範囲に使われ、サテン・フィニッシュ・シルバー・グレイまたはサテン・フィニッシュ・シルバー・ベージュというフィニッシュが標準となる。また、こちらもオプションとしてウォルナット・ダーク・ブラウン、ウッドの埋め込まれたアルミニウム・ヒューフォート・ウッド・ブラックなどが用意される。

A7スポーツバックのSラインでは、一転してブラックが基調のインテリアとなる。スポーツ・シート表皮はアルカンタラとレザーのコンビネーションとなり、フロント・シートのバックレストにはSラインのエンボス加工がされる。

S7スポーツバックもブラックで統一されたインテリアで、標準装備となるSスポーツ・シートは、アルカンタラとレザーのコンビネーション。シートのセンターはダイヤモンド・パターンとなる。また、パルコナ・レザーのシートを初めとして様々なオプションを選択することも可能だ。更に、リア・シートはA7スポーツバックが今回から3人掛けとなったのに対し、S7スポーツバックは2人乗りの独立したSスポーツ・シートが装備される。

RS7スポーツバックは、目盛りが白く、針が赤いインストルメント・パネルがスポーツ・モデルであることを知らしめる。レブ・カウンターには3D仕上げのロゴマークが組み込まれる。ペダルはステンレス製で、MMIナビゲーション・プラスのソフトキーはアルミニウム調、さらにカーボンファイバーのはめ込みパネルをはじめとして4種類の素材が使われる。シートはヘッドレスト一体型で、ヒート・システム、電動アジャスト機能、大型のサイド・サポートを持つRSスポーツ・シートが標準となる。シート地はアルカンタラとレザーのコンビネーションで、マッサージ機能、ベンチレーション機能、メモリー機能などを持つカスタマイズ・シートもオプションで選ぶことも可能だ。

なお、カーゴ・ルームは標準で535ℓ。リア・シートを折りたたむと1,390ℓというスペースが出現するというもので、特にリア・シートが折りたためるハッチバック・スタイルならではのユーティリティの高さもA7 / S7 / RS7スポーツバックの大きな魅力となる。

装備

アウディ各モデルの特徴として、高い安全装備が挙げられるが、このA7 / S7 / RS7スポーツバックももちろん例外ではない。

A7スポーツバック2.0TFSIを除く全モデルにアウディ・プレセンス・プラス・セーフティ・システムが標準装備となる。このアウディ・プレセンス・プラス・セーフティ・システムは、ESCセンサーの情報をもとにアウディ・ブレーキング・ガードが危険な状況を察知すると、警告音と警告サインを表示しドライバーに危険を知らせると同時に、ブレーキ・システムがフルード圧を高める。そして、警告にドライバーからの反応がなかった場合、システムが自動的にブレーキを作動させ、シート・ベルトを強く巻き上げる動作をとる。これにもドライバーが反応しなかった場合には、自動的にブレーキを掛け3.5m/s2の力で減速させると共に、サンルーフとサイド・ウインドーを閉めクラッシュに備え、後続車両へハザード・ランプを点灯させ警告を促すというものだ。更に、緊急時と判断した場合は、ブレーキの減速度が6m/s2にまで高まりシート・ベルトも最大にまで巻き上げる。そして最後は自動的にフル・ブレーキを掛けるという仕組みだ。

また、30km/h以下での走行中に危険を察知すると、前方の車両が走行中か停止中かに関係なく、素早くフル・ブレーキを掛ける機能を持つ。20km/h以下の場合は、ほとんどの場合、衝突を未然に防ぐことができるという。万が一、衝突が発生してしまった場合でも、衝突時ブレーキ・アシスト・システムによって車両が滑り続けるのを防いで、第2の衝突事故が発生する可能性を低減させるというもの。

アウディ・プレセンス・プラス・セーフティ・システムは、自らの危険な状況を判断するだけでなく、他車に対しても有効だ。アウディ・サイド・アシストは、後方から追突される危険性を察知した場合、自動的にブレーキ・ライトを点灯させ、注意を促す機能を持つ。

ドライバー・アシスタントも充実している。A7スポーツバック2.0TFSIを除く全モデルになるが、車速65km/h以上で動作する車両を車線の中央にキープするためのアウディ・アクティブ・レーン・アシスト。後方の死角エリアに他車が進入した場合にアウター・ミラーに内蔵されたLEDを点灯させ危険を知らせるアウディ・サイド・アシスト。レーダー・センサー、前方監視カメラ、超音波センサーなどからの情報をもとに市街地でのストップ・アンド・ゴーにも対応したアダプティック・クルーズ・コントロールなどが装備される。

この他、RS7スポーツバックには標準で、その他のモデルにはオプションで、駐車時に自動的にステアリング操作をしてくれるパーク・アシスト付アウディ・パーキング・システムと、夜間走行でのストレスを軽減するナイト・ビジョン・アシスト、制限速度検知装置などが装備される。

インフォテイメント・システムとしては、アウディお馴染みのタッチ機能付きのMMIナビゲーション・プラスが標準装備される。800×480ピクセルの8インチ・スクリーンとNVIDIA製のTerga30プロセッサーを持つもので、ナビゲーション、Bluetoothコネクト、電話機能はもちろん、音声認識や、3G通信によるインターネット接続なども可能だ。サウンドに関してはBOSEサラウンド・サウンド・システムが全車に標準装備される他、15スピーカーからなるBang & Olufsenアドバンス・サウンド・システムがオプションで選択できる。

気になる価格だが、A7スポーツバック2.0TFSIが7,160,000円、A7スポーツバック3.0TFSIが9,240,000円、S7スポーツバックが13,440,000円、そしてRS7スポーツバックが17,720,000円となっている。ハンドルは、A7スポーツバックはライト・ハンダーのみ、S7スポーツバックとRS7スポーツバックは左右両方が用意される。

(文・三浦 円)

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