アストン マーティン 記念すべき株式公開に密着 新たな歴史の始まり

2018.11.03

サマリー

記念すべきアストン マーティン株式公開当日、AUTOCAR英国のクロプリー編集長がアンディ・パーマーCEOをはじめとするアストン経営陣とともにロンドン証券取引所を訪れました。105年目にして上場企業として新たな一歩を踏み出したアストンの今後に注目です。

もくじ

特別な存在 特別な瞬間
DB5とヴァルキリーも登場 報われた株主
長いゲームの始まり 株価に一喜一憂せず

特別な存在 特別な瞬間

ロンドン証券取引所の1階で、CEOのアンディ・パーマーと100人ものアストン マーティンの熱狂的ファンとともに、アストンが上場企業としての歴史を紡ぎ始める午前8時をエントランスホールの時計が告げるのを待ちながら、どんな魔法がこの唯一無二ともいえる企業を特別な存在にしているのかと考えていた。

この105年の歴史をもつ自動車メーカーが、ロンドンの倉庫から優れたレーシングカーを送り出し、得意としたヒルクライムにちなんだ名前を付けたことがその理由だろうか? それとも、これまで7度も破綻の危機に瀕しながら、彼らだけが、そのたびにアストンの価値を知るひとびとに助け出されてきたという歴史だろうか?

さもなければ、収益性を確保できずにいた時代には1ポンド以下の価値しかないと言われたこの企業が、いまや40億ポンド(5758億円)もの評価額とともに、ロンドン証券取引所へと招待されているという事実が、このメーカーを特別なものにしているのだろうか? 個人的には、なんと言ってもこの株式公開がもっとも注目に値する。


この記念すべき1日は、早朝6時40分にパーマーとアストン経営陣が8時の上場に備え滞在しているロンドンのパークレーンにあるホテルから始まった。数カ月前には、イタリアとクウェートのアストン主要株主が、上場に際して25%の株式売却の意志を示しており、当初は大規模機関投資家と協議を行ったものの、10月8日には個人投資家の参加を求めることが決議されている。前回上場のチャンスは、フォードがジャガーを買収して非上場化した28年前に潰えていたのだ。

セント・ポール大聖堂の近く、パタノスタースクエアにある新しいロンドン証券取引所までは街を横断する約10分間のドライブとなるが、メルセデスの大型車両に乗り込むまで、アストン経営陣がどれほどこの瞬間を心待ちにしていたかを十分理解出来ていなかったようだ。

パーマーとデザイン責任者のマレク・ライヒマン、CFOのマーク・ウィルソンと共にメルセデスへと乗り込んだのだが、彼らはフランクフルトとパリへの出張で疲れ切っていたものの、過去4年間の成果を証明する新たな機会に浮き立っているようであり、それはロンドン証券取引所の幹部たちも同じだった。今朝、彼らはアストンの投資家や関係者を招いた朝食会を開催していたのだ。

われわれは、巨大なスクリーンに映し出される取引開始直後の売買状況を見るために、エントランスホールにある時計の下で集合することになる。

 
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