海外ニュース

2019.04.25

分析 FCA、なぜテスラに巨額を支払う 厳しさ増すEUのCO2排出規制

罰金を節約するために

EUは2021年までに、自動車会社が販売する全新車の平均CO2排出量を、現在の130g/kmから95g/km以下(メーカーごとに車両重量の平均とクレジットによって調整される)に引き下げる予定だ。これを満たすことができない場合、1台あたり95g/kmを超えるCO2排出量1gにつき95ユーロ(約1万2000円)の罰金が科せられる。

FCAとテスラは、両社が欧州で販売する車両を1つの「プール」としてまとめることで合意した。EUは新車の平均CO2排出量を、このプールごとに計算する。FCAはテスラから実質的にその権利を買うことで、平均CO2排出量を下げることができるというわけだ。

自動車業界アナリストのジェイトー・ダイナミックスによると、FCAは昨年、欧州で96万1000台の車両を販売し、その平均CO2排出量は125.3g/kmだった。この販売台数と平均CO2排出量の数字が変わらないと仮定すると、2021年にFCAの目標値は89.8g/kmとなり、28億ユーロ(約3500億円)の罰金を支払わなければならなくなる。

テスラが昨年、欧州で販売した車両は2万9000台に過ぎないが、これらのクルマは50g/km以下であるため、「スーパー・クレジット」が与えられる。昨年のFCAとテスラが欧州で販売した新車の平均CO2排出量をまとめると、121.6g/kmとなる。

2021年の目標値は91.6g/kmになり(車両重量の平均が増えるため)、支払う可能性のある罰金は22.5億ユーロ(約2816億円)に減る。つまり600億円以上も節約できるわけだ。

next pageモデル3の販売が増えればさらに影響は大

すべての画像をみる

 
最新海外ニュース

人気コンテンツ