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2017.11.26

価格が上昇するかもしれない47台のクルマたち 後編

世代を問わず、コルベットは手の届きにくいスポーツカーになってきている。今は、C5がその道をたどっているところだ。今のうちなら、懐具合が厳しくても何とか手を出せそうなところにあるそれは、パフォーマンスと日常的な運転のしやすさ、ヘッドアップディスプレーや可変アシストステアリングをはじめとする驚くほど多くのテクノロジーを併せ持つ。 アメリカでは、$20,000(223万円)以下でも程度の悪くない個体が手に入るが、その傾向もあと数年で終わりそうだ。遅かれ早かれ、有名オークションで高額落札される車種になるだろう。英国へは正規輸入されなかったが、並行物が£13,000(193万円)あたりから見つけられる。
新たなプラットフォームと水冷フラット6を得た996世代は、この有名なリヤエンジン車の新たな時代を切り開いた。純粋主義の911マニアは当初、これを受け入れようとしなかった。彼らはスタイリングを酷評し、旧式の空冷エンジンの終焉を惜しんだ。この醜いアヒルの子は、コレクターたちの市場ではいまだ白鳥になれないままで、しかもアキレス腱ともいえるインターミディエイト・シャフトのベアリングの脆弱さと高額な修理費用が、不人気に拍車をかけている。 ただし、そうした批判的なひとびとが忘れていることもある。これは腐っても911、という事実だ。同時代に造られた多くのスポーツカーより走りに優れ、もともとの911のキャラクターに、それまでとは異なる見どころを付加したのが、この996世代である。今は底値で、状態のいい後輪駆動モデルで$20,000(223万円)/£10,000(149万円)からといったところ。自称・純粋主義者たちが、もはや空冷911には手が届かないと気付いて、食指を伸ばし始める前に買っておこう。
1955年に始まるスカイラインの長い歴史においても、32Rは特別なモデルだ。これは、史上初といっていいハイテク満載のスカイラインだ。1秒間に100回もデータを検知するセンサーを用いた4WDシステム、四輪操舵、ノーマルでは280psだが、1000psクラスのチューニングにも堪える2.6ℓ直6ツインターボ、などなど。改造された個体が多いが、手の入れ方に間違いさえなければそれも悪くない。アメリカでは$22,000(245万円)、英国では£18,000(268万円)からというのが相場だ。
新車時の販売面では大失敗し、生産クオリティには問題があり、走りもいいわけではない。しかし現在はレアなクルマで、なんといっても例の映画のおかげで衰えない人気がある。マニアの多いクルマだけに、価格は今後も上がる一方だろう。手に入れたら、見せびらかして走れること間違いなし。$23,000(342万円)/£28,000(416万円)あたりから見つけられる。
最初期のジウジアーロ・デザインはコレクターズアイテムの仲間入りをし始め、価格は高騰傾向。ピーター・スティーブンスが手直しした後期モデルはそこまでではないが、それでも強気の値付けを見せ始めている。V8にしろ直4にしろ、買うなら今すぐ動いた方がいい。遠からず、手の届かない存在になる気配は濃厚だ。今なら$23,000(342万円)/£16,000(238万円)あたりから探せる。
初代エランの価格が急上昇したのと同様に、エリーゼも1996〜2001年生産のシリーズ1の相場が高騰の兆しを見せている。シリーズ2にはまだその傾向が見えないものの、時間の問題といっていいだろう。シリーズ1と変わらぬ素養を持ちながら、多少のボディサイズ拡大で使い勝手は向上している。コレクターズアイテムのリストに名を連ねるのも、そう遠いことではないはずだ。今のところ、$27,000(301万円)/£12,000(178万円)程度の個体も少なくない。比類ない幸福の対価としては安いものだ。
アストンを救ったクルマといえるDB7は、7000台以上が生産されたこともあり、思いのほか手頃な価格でガレージに迎え入れることができる。ただし、写真のDB7GTはもっとも人気の高いモデル。441psのV12に6段MTという仕様は、スポーツカー好きにはたまらないところだが、高望みを捨てて仕様にこだわらなければ、$32,000(357万円)/£22,000(327万円)程度のプライスタグをつけた個体にも出会える。
日本人デザイナーが手掛けた2代目バイパーは、2000年代初頭のトレンドを取り入れながら、毒蛇の系譜に連なるものだとひと目でわかるスタイリング。最低でも500psを超える8.3ℓV10のサウンドもまた、その家系を物語る。 きれいで、手荒く扱われていない個体なら、$35,000からといったところ。英国にはごく少数が並行輸入されたのみということもあり、£50,000(744万円)ほどで取り引きされている。今年初めに最新世代の3代目が生産終了されたこともあり、今後の需要は高まる一方だと予想される。
イタリアン・デザインを纏い、アメリカンV8を積んだブリティッシュ・グランドツアラー、と聞いたら、世界市場を席巻しそうだ。しかし、実際には長年にわたり軽視され続けているのがこのインターセプターで、つい最近になってようやく値動きの気配が見られるようになったのみだ。それでも、ジェンセンが正当な評価を受けているとは、到底言えない状況だが。価格は$40,000(446万円)/£50,000(744万円)からといったところ。アメリカでの評価は、比較的いいほうだ。
WRCで6年連続チャンピオンに輝いたランチア、その立役者がこのデルタ・インテグラーレだ。それゆえ、かつて同じ舞台で活躍したアウディ・クワトロがそうであるように、コレクターズアイテムとしてクラシックカー市場での価値は保証されている。後期のエボはかなり高価だが、初期のモデルはそれよりずっと手頃。$40,000(446万円)/£25,000(372万円)あたりから、市場に出回っている。
スポーツカー、というテーマにそぐわないとお叱りを受けそうなクルマをいくつかリストアップしているが、まぁワイルドカードということでご容赦いただきたい。ともかく、これは買う価値のあるクルマだ。シトロエンのハイドロニューマティック・サスペンションとマセラティV6のコンビネーションしかり、独創的なスタイリングしかり、数少ない生産台数しかり。コレクターが注目しそうな要素にあふれている。それなりに程度の良いものは、$でも£でも40,000からといった相場で動いている。
BMW M5に挑むカウボーイ、といったところか。SSは1990年代以降では初の、V8を積むシボレーの後輪駆動セダンである。GMがオーストラリア部門のホールデンが持て余している生産能力を有効活用するべく編み出した苦肉の策だが、アメリカン・マッスルカーの愛好家に4ドアという選択肢を与えた興味深いクルマだ。 結局、ホールデンが送り出したSSは1万3000台に満たず、この先数年と経たずに、程度のいいものは見つけにくくなるだろう。ホールデン・ブランドが廃止され、工場も閉鎖されたため、遠からぬ後継モデルの登場も期待できそうにない。それどころか、シボレー最後のV8後輪駆動セダンになる可能性も高い。それほどシゴかれていない個体なら、$45,000(502万円)は下らないところだ。英国へは未導入だが、兄弟車であるヴォグゾールVXR8 GTSは£50,000(744万円)からといったところが相場だ。
アメリカでこのクルマを走らせていると、ひとびとはジョギングしていようが草を刈っていようが食事中だろうが、みな一様に手を止め足を止め、これってヘルキャットかい?と声をかけてくる。それくらい、この717psのモンスターの名は知れ渡り、もっとも途轍もないマッスルカーに数えられるまでになっている。極めてニッチで、しかもこの上ないクルマだ。中古車市場での価値は、年を追うごとにうなぎ上りになるはず。今なら、走行少なめの個体が$45,000(502万円)から探せる。パフォーマンスを考えれば、これはバーゲンプライスだ。そして、その金額で手に入るのは今のうちだけでもある。
1991年のインディ500でお披露目となり、キャロル・シェルビー御大自ら走らせてみせたとき、レースファンは言葉を失って見惚れたものだ。これぞバイパー。現代版コブラ。クライスラー傘下にあったランボルギーニが設計したV10は、当時としては驚異的な400psオーバーを誇った。ダッジの、いやクライスラーの象徴であり、さらにはアメリカ自動車界の頂点に輝く王者だった。それまでその座に君臨し続けたコルベットさえ、バイパーの前ではおとなしく見えたものだ。 このオリジナル・バイパー、アメリカでは$40,000(446万円)が最低ラインといったところだが、幼少期にこの毒蛇に咬まれた世代が成長するにつれ、価格は天井知らずに上がるだろう。英国ではほとんど出回っておらず、£50,000(744万円)を切ることはない。
このクルマは、複数の要素を併せ持っている。ワゴンであり、高級車であり、パフォーマンスカーであり、なにより『アメ車』である。これらすべてを兼ね備えるクルマは、そうそう見つかるものではない。しかし、このコンセプトに賛同するユーザーはそう多くなかったらしく、生産台数は1386台に留まる。 コルベットZR1のV8ユニットを移植したスーパーワゴンを手に入れるには、最低でも$45,000(502万円)が必要だが、それ以前に売り物が見つかるかという問題がある。程度がよく、モディファイされていない個体のオーナーならば「クルマが欲しけりゃ、殺して奪え」なんて全米ライフル協会のスローガンみたいなことを言いだすかもしれない。英国では、1台も見つけられなかった。
NSXを名乗る新型車に失望した向きも少なくなかったということか、オリジナルへの注目度が高まっている。アルミボディの軽量さと高回転型V6が生むハイパフォーマンスと、Hバッジが保証するこの上ない信頼性を備えた、それまでに類を見ない日々の足に使えるスーパーカーだ。ただし、タマ数は少なく、価格は上昇の一途。$50,000(557万円)/£30,000(446万円)は用意したい。
来年で誕生から50年を数えるGTEは、スポーティモデルの分野でもっとも実用的な部類に入る。エンジンは2.8ℓか3.0ℓのフォードV6で、ボディワークにタフなプラスティック素材を採用し、ハンドリングは上々。価格は上昇傾向にあるが、それでもまだまだお買い得な£3,000(45万円)から探せる。ただし、アメリカでは見つけることはできないだろうが。
ルノー・アルピーヌが、この衝撃的なスポーツカーの生産を終えて20年以上が経ったが、今のところは高騰する気配が見られない。A110やA310が高値を付けているのに対し、GTAやA610はまだ過小評価されている。来年、アルピーヌのニューモデルが登場すると、注目度が高まる可能性も否定できないところだが。アメリカではまず売り物を見つけることはできないが、英国でなら£7,000(104万円)から探すことができる。
新生TVRの第一弾がグリフィスを名乗ったことで、先代グリフィスの名もにわかに取り沙汰されるようになっている。すでに価格上昇の機運はあったが、それに拍車がかかるかもしれない。価格は走行距離やコンディション、スペックによって異なるが、それ以前に思いのほかレアなクルマだ。また、アメリカではTVR全般がほとんど出回っていない。いずれにしろ、手に入れたければマメに探す必要がある。英国での価格は£17,000(253万円)から。
思うに、極上物のクーペ・フィアットがあったなら、それは値千金の一台だ。しかし、価格はまだまだ上がるだろう。今が底値だと言ってもいい。最高速度250km/hの20vターボは新車当時、世界最速の前輪駆動車だったが、今なら手軽に買える。アメリカでは正規販売されなかったが、英国ではそれなりに程度がいいものでも£7,000(104万円)程度から物件はある。
生産台数2000台弱、豪華なインテリア、クラシックなMGのルックスとローバーV8の組み合わせ、などなど、RV8の愛すべき点を挙げ始めたらキリがない。MGBのエンジンを自腹でV8へ換装してみれば、なぜRV8が高価だったか理解するのは簡単だろう。アメリカでは販売されていないRV8、英国では最低でも£20,000(297万円)は見込んでおく必要がある。
フォードの速いクルマの価格はここ数年、高騰どころか暴騰の様相を見せているが、まだその波に乗っていないモデルがひとつだけあった。500台限定のレーシング・プーマだ。コーチビルダーとしての長い歴史を持ち、チューナーとしても実績を残すティックフォードに製作が委託された、極めつけの特別なモデルである。飛び切り速いというわけではなく、それでいて乗り心地は鬼のようにハードだが、ルックスは素晴らしく、そしてなにより速いフォードだ。投資としても手堅いのではないだろうか。アメリカでは販売されていないが、英国では£14,000(208万円)からといったところだ。
エリーゼと同じ生産ラインでロータスが製造したVX220はレアモデルだが、200psの直4ターボを得て完璧になったといえる。究極は223psまでチューンナップされたVXR220だが、これは65台限定で、おいそれとは見つからない。それ以外の通常モデルも価格は上がりつつある。英国での価格は£9,000(134万円)から。欧州GMの手掛けたこれはしかし、本家GMのお膝元であるアメリカでは販売されなかった。

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