ベッキオ・バンビーノ2017春季大会

2017.04.01-02

西日本最大のクラシックカー・ラリー、ベッキオ・バンビーノの春の回が今年も開催されました。1926年製のベントレー3ℓを初め90台のヒストリックカーからモダン・スポーツカーまでが参加しました。

text:Kazuhide Ueno(上野和秀)  photo:Official Press/Kazuhiro Usuki(臼杵和弘)、Yoshitaka Takahara(高原義卓)、Kenta Honda(本田けんた)

 
西日本最大のクラシックカー・ラリーとして親しまれているのがベッキオ・バンビーノだ。晴れの国 岡山の名所史跡を巡り、訪れる先々での心の交流を行うラリーで、毎年春と秋に行われてきた。ちなみにイベント名の「ベッキオ・バンビーノ」はイタリア語で永遠の少年を意味し、クラシックカーを愛し、本気で遊ぶ子ども心を持った大人のためのイベントを標榜する。

そしてベッキオ・バンビーノのもうひとつの目的が、震災復興や、交通事故遺児を支援するためのチャリティー募金活動がある。各チェックポイントなどに募金箱を用意すると共に、ナイトパーティではチャリティー・オークションを行うなどして、これまでの6年間に約935万円を集めてきてきた。今回もルート各所のほか関係各所に募金箱が用意された。

2017年春大会は4月1〜2日の2日間で行われ、そのルートは岡山護國神社をスタートし赤磐市から津山市を経て、中国道から米子自動車道の湯原ICまで進み、そこから1日目最初のPCとなる新庄村のがいせん桜を目指した。その後新見千屋温泉いぶきの里、新見市御殿町センター、井倉洞を抜け、吹屋ふるさと村でこの日2本目のPCに挑み、ゴールは倉敷にあるアイビースクエアとされた。

2日目は倉敷アイビースクエアをスタート後、おなじみとなった倉敷美観地区をそろりと走り抜け、玉島エリアのハーバー・アイランドまで足を延ばしてこの日最初のPC競技にチャレンジ。一息入れたのち、レトロな雰囲気を残す通り町商店街のCPから旧山陽道にある矢掛町商店街、総社市の備中国分寺経てフィニッシュの岡山国際ホテルを目指すもの。

今回は1926年型のベントレー3ℓスピードモデルから2016年型フェラーリ488GTBまでの90台が参加した。地元の岡山勢はもちろん、広島や関西地区からのエントリーに加え、回を追うごとに関東エリアからのエントリーが増えていることも見逃せない。クラシックカー・ラリーと共に岡山路のドライブと名産品、そして各エリアの方々との交流が存分に楽しめることが人気の秘密だろうか。

エントラントも元トヨタ・ワークスドライバーの細谷 四方洋氏はトヨタ2000GTで今回も参加し、ベッキオ・バンビーノでおなじみの女優の長谷直美さんはフォードマスタング289GTファストバックで、歌手の稲垣潤一さんはMG Aクーペで姿を見せた。今年のニュースはクレイジーケンバンドの横山 剣さんがオースチンヒーレー100/4 BN2で初参加し、ギャラリーの大注目を集めたことだ。

2日間を走り終えた参加者は、岡山の魅力とグルメを存分に楽しんでフィニッシュの岡山国際ホテルに滑り込んだ。ここで表彰式&お別れパーティーが行われ、競技結果の発表と表彰式が行われた。表彰はVクラス(ヴィンテージ&クラシック 〜1965年)、Cクラス(クラシック&モダンクラシック 〜1979年)、Eクラス(エキゾチック&スーパーカー 1980年〜)のそれぞれ上位入賞者にトロフィーと副賞が贈られた。このほか特別賞も数多く用意され、活躍・注目の参加者にプレゼントされ大いに盛り上がっていた。

恒例の募金活動はYMCAせとうちの募金箱に60,294円、実行委員会の募金箱に44,920円、おかやまバトンの募金箱に14,621円が集まり、募金箱の総額が119,835円となった。これに加えエントラントによるチャリティー・オークションの売上げと入賞者による寄付金をあわせて1,099,000円が寄せられ、最終的に総額1,218,835円もの浄財が集まった。これによりこれまでのチャリティー累計総額も1,000万円を突破している。なお春大会で集められた募金は、交通事故遺児の就学支援金と被災地の子どもたちの受入れ活動支援金として山陽新聞社会事業団のほか、上記協力団体へ寄託・寄付されたことを記しておく。

  • 岡山護国神社には、全国から参加者が続々と集まってきた。

  • スタートに先立ち岡山護国神社からラリー中の交通安全が祈念された。

  • レッドカーペットを踏みしめてゼッケン順にスタート。ラリーの開始だ。

  • スタート後、赤磐市吉井支所に初チェックポイントが設けられた。

  • 津山市城東町並保存地区をそろりと進むシムカ8 スポール・バルケッタ

  • 津山市中心商店街アーケードがCPとされ、市民に参加車を披露した。

  • 新庄村の凱旋桜で初PCに挑んだ。残念ながら桜の開花より少々早かった。

  • 次のCPが設けられた千屋温泉いぶきの里には、まだ雪が残っていた。

  • 新見市御殿町のカツマル醤油前がCP。醤油が参加者にプレゼントされた。

  • 1日目6つ目のCPは観光名所の井倉洞で、レストポイントも兼ねた。

  • 歴史的な街並の吹屋ふるさと村は、このラリーのハイライトシーンだ。

  • 吹屋ふるさと村では2本目のPCが設けられ、名物の汁物がふるまわれた。

  • 1日目のルートを走り抜け、ゴールの倉敷アイビースクエアに到着。

  • 倉敷アイビースクエアの中庭は、貴重な参加車で埋め尽くされた。

  • 到着後一息入れた後は、ドレスアップしてウェルカム・パーティーへ。

  • 2日目のスタート。倉敷アイビースクエアのアーチを抜けゴールを目指す。

  • 名所の倉敷美観地区もルートに組み込まれ、観光客の注目を集めていた。

  • 倉敷から南下し瀬戸内海に面した玉島ハーバー・アイランドを目指す。

  • 玉島ハーバー・アイランドでは、2日目最初のPC競技にトライした。

  • レトロな玉島通町商店街のCPでは、ゆるきゃら「はぐろん」が出迎えた。

  • 旧山陽道の矢掛町では、大勢の観客が参加車を一目見ようと集まった。

  • 2日目2本目のPCは北原工業矢掛第6工場内の特設コースで行われた。

  • 次のCPは総社市にある五重塔で著名な備中国分寺に設けられた。

  • 岡山は快適に走れるルートが多く、参加者もドライブを満喫していた。

  • 全行程を走り抜き、岡山国際ホテルのゴールランプに続々と到着。

  • 岡山国際ホテルの駐車場は古今東西の貴重なクルマたちで一杯になった。

  • 表彰式&お別れパーティーでは、各クラスの入賞者に賞品が手渡された。

  • 表彰式に続きチャリティー・オークションが行われ、大いに盛り上がった。

  • #01 1926年型 ベントレー3ℓ スピードモデル 4 1/2ℓ Vクラス3位

  • #02 1934年型 MG スペシャル

  • #03 1934年型 ライレー 9 SP

  • #05 1938年型 シムカ8 スポール・バルケッタ

  • #06 1950年型 メルセデス・ベンツ170SカブリオレA

  • #07 1954年型 ジャガーXK120 SE ロードスター Vクラス優勝

  • #08 1955年型 メルセデス・ベンツ220S

  • #09 1956年型 アルファ・ロメオジュリエッタスパイダー750D Vクラス10位

  • #10 1956年型 オースチン・ヒーレー 100/4 BN2  Vクラス6位

  • #11 1956年型 ナッシュ・メトロポリタン

  • #12 1956年型 ポルシェ356A

  • #14 1956年型 トライアンフTR3

  • #15 1956年型 トライアンフTR3

  • #16 ポルシェ911

  • #17 1958年型 ACアーシカ Vクラス9位

  • #18 1958年型 トライアンフTR3A

  • #19 1959年型 フィアットアバルト750GT ザガート

  • #20 1959年型 MG Aクーペ Vクラス5位

  • #21 1959年型 MG A

  • #22 1964年型 ポルシェ904カレラGTS

  • #24 1960年型 ポルシェ356B ロードスター Vクラス2位

  • #25 1961年型 アルファ・ロメオ・ジュリエッタ

  • #26 1961年型 オースチン・ヒーレー・スプライト Mk-1

  • #27 1961年型 ジャガーEタイプ・シリーズ1

  • #28 1962年型 アストン・マーティンDB4 シリーズ4 ヴァンテージ

  • #29 1961年型 ジャガーEタイプ・シリーズ1 ロードスター Vクラス4位

  • #30 1962年型 ロータス・スーパー・セヴン・シリーズ2 コスワース

  • #31 1963年型 アルファ・ロメオ・ジュリア・スパイダー

  • #32 1963年型 フォード・コンサル・コルチナ・ロータス Mk-1 シリーズ1

  • #33 1963年型 ロータス・エリート S2

  • #34 1964年型 オースチン・ヒーレー3000 Mk-III フェーズ1 Vクラス7位

  • #35 1964年型 ロータス・エラン・シリーズ1  Vクラス8位

  • #36 1965年型 アルファ・ロメオ・ジュリア・ス—パー

  • #37 1965年型 ロータス・エラン・シリーズ3 FHC

  • #38 1965年型 ポルシェ356C

  • #39 1966年型 マセラティ3500GTI セブリング

  • #40 1966年型 メルセデス・ベンツ230SL  Cクラス3位

  • #41 1955年型 MG A

  • #43 1967年型 アルファ・ロメオGTジュニア

  • #45 1969年型 アルファ・ロメオ・ジュリア1300GTジュニア

  • #46 1969年型 ポルシェ911S  Cクラス10位

  • #47 1969年型 メルセデス・ベンツ280SL  Cクラス6位

  • #48 1970年型 シムカ・ラリー2  Cクラス優勝

  • #49 シボレー 3100 5ウインドー・ショートベッド

  • #51 1966年型 フォード・マスタング289GT ファストバック

  • #52 1970年型 シボレー・コルベット

  • #53 1966年型 フォード・マスタング・コンバーチブル

  • #54 1969年型 アルピーヌルノーA110  Cクラス2位

  • #55 1970年型 ポルシェ914-6  Cクラス5位

  • #56 1938年型 スタンゲリーニ1100S

  • #57 1972年型 ポルシェ911S  Cクラス7位

  • #58 1968年型 ロータス・エラン・シリーズ3 SE

  • #59 1988年型 フェラーリ328GTS

  • #60 1973年型 フィアット124スポルト・スパイダー Cクラス4位

  • #61 1973年型 ジャガーEタイプ・シリーズ3  Cクラス8位

  • #62 1974年型 ポルシェ911 カレラ

  • #63 1974年型 トライアンフ・スピットファイアー・コンペティション Cクラス9位

  • #64 1975年型 ポルシェ914

  • #65 1975年型 ポルシェ914 2.0S

  • #66 1969年型 フォルクスワーゲンビートル

  • #67 1977年型 ポルシェ930ターボ

  • #68 1970年型 トヨタ2000GT

  • #69 2016年型 R3000GT ボンドカー

  • #70 1961年型 トヨペット・クラウン

  • #71 1965年型 ホンダS500

  • #72 1966年型 ダットサン・フェアレディ2000 SRL311

  • #73 1967年型 ダットサン・フェアレディ2000 SR311

  • #74 1969年型 トヨタS800

  • #75 ポルシェ356A

  • #76 1973年型 日産スカイライン2000GT-R

  • #77 2016年型 マセラティ・グランカブリオ MC

  • #78 1983年型 ランボルギーニカウンタック LP500S  Eクラス4位

  • #79 1986年型 ランボルギーニ・カウンタック 5000QV

  • #80 1985年型 フェラーリ328GTS

  • #81 1989年型 ポルシェ911 スピードスター

  • #82 1989年型 ポルシェ911 スピードスター Eクラス7位

  • #84 1993年型 フェラーリ512TR  Eクラス優勝

  • #85 1995年型 ポルシェ911カレラ

  • #86 1998年型 フェラーリ355F1 GTS

  • #87 1997年型 フェラーリF355ベルリネッタ Eクラス10位

  • #88 1997年型 フェラーリF355ベルリネッタ Eクラス9位

  • #89 2002年型 フェラーリ360モデナ

  • #90 2006年型 フェラーリF430  Eクラス8位

  • #91 2003年型 ホンダNSX タイプR  Eクラス3位

  • #92 2012年型 レクサスLFA  Eクラス2位

  • #93 2014年型 フェラーリ・カリフォルニアT  Eクラス6位

  • #94 2016年型 フェラーリ488GTB

  • #95 2016年型 ランボルギーニ・アヴェンタドール

  • #96 2016年型 ロータス・エキシージS  Eクラス5位

関連テーマ

おすすめ記事