ベッキオ・バンビーノ2018プリマベーラ—名車たちが岡山路を駆け抜けた

2018.4.7-8

岡山を舞台に開かれる日本最大級のクラシックカー・ラリーがベッキオ・バンビーノです。春と秋の年2回開催され、春季大会は岡山県の西半分を巡るルートが組まれました。全国からクラシックカーとスーパーカーが集まり、桜咲く春の岡山路を駆け抜けました。

text :Kazuhide Ueno(上野和秀)
photo:ベッキオ・バンビーノ実行委員会

春の岡山路を駆け抜けるクラシックカー・ラリー

岡山県を舞台とした日本最大級のクラシックカー・ラリーがベッキオ・バンビーノだ。その春季大会となる「2018プリマベーラ」が岡山県の西半分を巡るルートで開催された。大会名称のベッキオ・バンビーノは、イタリア語で「永遠の少年」を意味するもので、幼いころに憧れたクルマに乗った大人たちが、本気で遊ぶ姿を子供たちの手本とする意味もある。

あわせて訪れる地域の方との観光交流と賑わいを創出し、震災復興支援・交通事故遺児への寄付を目的としたチャリティ・イベントとして開かれてきたもので、全国のクラシックカー・オーナーの支持もあり8年目の春を迎えた。

春季のルートは岡山の西半分

今回のルートは初日に岡山懸護國神社をスタートし美作岡山道路を駆け抜け、赤磐市役所吉井支所にCP1、津山城東町並み保存地区にCP2、津山市中心商店街にCP3が設けられた。続く新庄村でPC行われる予定だったが、桜が例年より早く満開になってしまったために中止され、代わりにその分を吹屋ふるさと村のPCで2セッション行われることになった。CPは続いて新庄村、新見千屋温泉いぶきの里、新見市御殿町センター、井倉洞に設けられ、倉敷アイビースクエアがゴールとされた。

ルートの沿道には地域の人々や子供達が出迎え、参加者も声援に応えて手を振るなどほほえましい光景が随所で見られた。

2日目は倉敷アイビースクエアを出発後、この日のハイライトのひとつといえる倉敷美観地区に最初のCPが用意された。このエリアを一般の車両が通行するのは、年に一度だけの特別な事なのである。この日のCPは玉島ハーバーランド、玉島通町商店街、沙美海岸、カブトガニ博物館、笠岡市民会館、矢掛町の旧山陽道に設けられた。PC競技は笠岡ふれあい空港と北原工業矢掛工場の2か所で、静かだが熱い戦いが繰り広げられた。ゴールはいつも通り岡山国際ホテルで、前者帰着したところで表彰式が行われた。

全国から88台が参加

クラシックカーをドライブして岡山の風光明媚なポイントを巡り、晴れの国の心地よいおもてなしが用意されたベッキオ・バンビーノは、全国のエンスージアストから支持されてきた。今回も地元岡山の愛好家はもちろん、九州から四国、関西、関東地区からのエントリーも多く、参加台数は日本で最大級といえる88台を数えた。

モデル的にも1926年ベントレー・スピードモデルを始めとする4台の戦前車から、各時代を代表するタイプが揃い、更には近代のスーパースポーツも加わり、さながら動くミュージアムといえる光景が広がった。

フィニッシュ後は表彰式

ベッキオ・バンビーノはレギュラリティランのヒストリックカー・ラリーだけに、2日間で4カ所のPC競技が設けられている。PC競技は俗に「線踏み」と呼ばれるもので、定められた区間を規定タイムにいかに近いタイムで走るかを競うもの。見た目は静かだが、参加者にとっては熱い戦いの場でもある。フィニッシュ後に岡山国際ホテルで結果が発表され、各クラスの入賞者の表彰式が行われた。

最終的にVクラス(1965年までのヴィンテージ&ヒストリック)部門は東京から参加した加藤/加藤組が制し、俳優の唐沢寿明/鈴木組が2位、国吉/国吉組が3位で続いた。

Cクラス(1979年までのクラシック&モダンクラシック)部門は、シンガーの稲垣 潤一/佐川組が優勝を果たし、那須/那須組が2位、三田/三田組が3位に入った。

Eクラス(1980年以降のエキゾチック&スーパーカー)部門では徳永/徳永組、吉村/井原組、AT/SF組がトップ3となった。

募金総額は90万円

ベッキオ・バンビーノのもうひとつの目的であるチャリティ活動は、4月7〜8日の2日間に、エントラントによるチャリティ・オークションと入賞者からの寄付、各地でギャラリーの皆さんから寄せられた浄財を859,926円を集めることができ、ここに実行委員会からの寸志を加え900,000円となった。

初日の悪天の影響から昨春の総額には届かなかったそうだが、ベストを尽くした素晴らしい結果といえる。これまでの8年にわたる11回で集めた募金の総額は1300万円を超えることになった。

寄せられた浄財はこれまでと同様に、山陽新聞社会事業団、YMCAせとうち、おかやまバトンの3団体へ、交通事故遺児の就学支援・被災地の子どもたちへの支援活動・社会福祉事業の3つの目的のために寄附・寄託される。

秋季大会は10月6~7日に開催予定

春と秋に開催されるベッキオ・バンビーノの秋季大会となる「2018 Autunno」は10月6~7日に開催されることが決定した。こちらのルートは岡山市の表町をスタートし、岡山国際サーキットでのPCや美作三湯、日生の島巡り、蒜山高原など、岡山県の東半分の魅力を満喫できるルートが用意される。
秋季大会の最新情報についてはベッキオ・バンビーノのホームページとフェイスブックで随時発表されるのでご確認を

http://vecchiobambino.com/
https://www.facebook.com/vecchiobambino.okayama/

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