ステアリングもペダルもなし! テスラが完全自動運転タクシー『サイバーキャブ』日本初公開 アメリカでは一部地域で運航開始

公開 : 2026.10.11 17:05

9月11日から28日にかけて、テスラ・ジャパンは東京青山の特設会場を皮切りに、大阪、名古屋、東京(新宿)で完全自動運転タクシー『サイバーキャブ』を日本初公開しました。篠原政明が実車を解説します。

ロボタクシー専用設計車両として開発

9月11日から28日にかけて、テスラ・ジャパンは東京青山の特設会場を皮切りに、大阪、名古屋、東京(新宿)で完全自動運転タクシー『サイバーキャブ』(Cybercab)を日本初公開した。

サイバーキャブとは、テスラの自律型ライドヘイリングサービス『ロボタクシー』(Robotaxi)のフリートに加わる専用設計の車両だ。これまでのロボタクシーサービスは同社のモデルYを中心に運行していたが、今年9月からテキサス州オースティンの一部地域でサイバーキャブの運行を開始した。

テスラが開発した完全自動運転タクシー『サイバーキャブ』。
テスラが開発した完全自動運転タクシー『サイバーキャブ』。    テスラ

ボディパネルは樹脂製で、外板色は成形時にパネルと一体化させるインジェクション成形方式を採用しており、サイバーキャブ専用色のグリーミングゴールドと呼ばれる独特のゴールドのみとなっている。ちなみに皮膜の厚みは従来の塗装とクリアコートの5〜10倍になる。

ヘッドランプはスリムなバータイプ。テールランプもモデルYなどと同様の拡散反射技術を採用したバータイプを採用しており、デザインの印象は最新のテスラ車と共通のイメージでまとめられている。

サイバーキャブはリアに大きなトランクを備えるため、パワートレーンをフロントに搭載するFWDとなるが、フルカバー付きのタイヤサイズは、フロントが215/60R18、リアが225/60R21と、リアのほうが大きい。

ウインドウはフロントと左右にはあるが、リアにはない。大きなテールゲートを開けるとトランクルーム容量は527Lと広大で、スーツケースは機内持ち込み用と受託用を2個ずつ、ゴルフバッグや折りたたみ自転車、車いすなどの収納が可能だ。

室内にはシートとディスプレイがあるだけ

テスラから詳細なスペックは公表されていないが、サイズ的にはセダンのモデル3よりひとまわり小さい2ドアのクーペだ。フロントヒンジで斜め上方に開く大きなバタフライドアは、狭い場所でも乗り降りしやすそう。

インテリアを覗くと、セパレートされたベンチタイプのふたり乗りシートと、ダッシュボード中央にテスラ史上最大となる20.5インチのセンターディスプレイが備わるだけ。クルマならあるはずの、ステアリングはもちろんペダルもないのだ。

室内に普通のクルマならあるはずの、ステアリングやペダルはない。
室内に普通のクルマならあるはずの、ステアリングやペダルはない。    テスラ

センターディスプレイのタッチ操作でドアやウインドウ開閉、エアコン設定、様々なストリーミングサービス、ゲーム、カラオケ、アンビエントライトの調整などができるという。これらの設定はアプリのアカウントに紐付いており、どのサイバーキャブに乗っても好みの環境が引き継がれ、再設定は不要だ。

シートの前後スライドは左右連動だが、リクライニングはセパレートで可能。折りたたみ式のアームレストや2個のカップホルダー(シート固定式)とタイプCのUSBポートも2口備えている。

シートの座面高は標準的な車いすの座面高と同じなので、スライドして乗り込めたり、ドアの非常用手動レバーと頭上の停止ボタンには点字表記も採用するなど、バリアフリーにも対応している。車内には5スピーカーのサウンドバー、乗員の音声コマンド用マイク、乗員の安全確認用車内カメラも備わる。

サービス面では、モバイルアプリは29言語に対応し、スクリーンリーダー対応、全車両、全サービスエリアでの介助動物の同伴を受け入れ、常時対応のテレオペレーションサポートなどを提供している。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

関連テーマ

おすすめ記事

 

Google検索で『AUTOCAR JAPAN』の記事を見つけやすくする方法