3列6人乗り新型『テスラ・モデルYL』は、ミニバンではなく究極のファミリーカー 日本上陸でわかった「最近」と「最新」

公開 : 2026.05.12 11:45

3列6人乗りとなるテスラの最新作『モデルYL』の日本導入が開始されました。テスラはこれをミニバンではなく『究極のファミリーカー』と表現します。その概要などと合わせて、篠原政明が最近と最新をレポートします。

2026年第1四半期、世界で約40万台の車両を生産

テスラの最新作『モデルYL』の日本導入が開始された。今回、実車を見て、触って、短時間だが乗る機会を得た。その概要と印象を紹介する前に、最近のテスラの状況について報告しておこう。

2026年第1四半期、テスラは世界で約40万台の車両を生産した。これは前年同期比で13%増の数値だ。『モデル3』と『モデルY』(およびモデルYL)が大半を占めるが、『サイバートラック』なども1万3000台以上生産されている。

テスラの最新作『モデルYL』の日本導入が開始された。
テスラの最新作『モデルYL』の日本導入が開始された。    篠原政明

テキサスでは『サイバーキャブ』、ネバダでは『セミ』(産業用トラック)のパイロット生産を開始した。発売が心待ちにされている『ロードスター』もそろそろ正式発表される予定。家庭用や産業用の蓄電池といったエネルギー部門も好調だ。

テスラが日本に送り込んだ最新作

そして、テスラが得意とする自動化は工場でも進んでおり、ベルリン工場ではタイヤが装着された時点でテスラ車は製造工程を自動で進み、完成すると自分でヤードに向かい、空いた場所を見つけて駐車。もちろん、その過程で歩行者や他のクルマを認識すると停止しながら走行する。

テキサス工場には広大なAIデータセンターを建設中で、人型ロボット『オプティマス』の工場も建設される。

3列目シートを持つ6人乗りモデルとなる。
3列目シートを持つ6人乗りモデルとなる。    篠原政明

FSD(フル・セルフ・ドライビング=完全自動運転)も進化しており、累計走行距離は144億kmに達した。テキサス州のダラスやヒューストンをはじめ、カリフォルニアやフロリダ、ネバダなど多くの州でロボタクシーのサービスを開始し、2026年第1四半期の走行距離は290万kmにも及ぶ。これは日本のタクシーなら、70万回くらいの使用に匹敵するという。

そんなテスラが日本に送り込んだ最新作が、3列6人乗りのオールラウンドSUV『モデルYL』だ。

世界で最も売れた乗用車の進化版

その名前が示すように、モデルYLは2023年に世界で最も売れた乗用車(エンジン車を含む)となったモデルYの進化版だ。

モデルYの全長を190mm、ホイールベースを150mm延長しているが、ただボディを伸ばしただけではない。ルーフラインやボディ下部を再設計し、新デザインのリアスポイラーも採用した。

モデルYの全長を190mm、ホイールベースを150mm延長した。
モデルYの全長を190mm、ホイールベースを150mm延長した。    篠原政明

これらにより空気抵抗係数(Cd)は0.216と、モデルYの0.22はもちろん、モデル3(セダン)の0.219より良い数値を達成。

空気抵抗が少ないほどエネルギー消費量は減り、航続距離は延びる。テスラはバッテリー総電力量や駆動用モーターのパワースペックは公表していないが、一充電あたりの航続可能距離はモデルYの547〜682kmに対し、788kmと大幅に延びている。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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