ルノーからレトロなミニバン『Eスペース・コンセプト』登場 1980年代の人気モデル『エスパス』を現代風に再解釈

公開 : 2026.10.13 17:45

ルノーが新型のコンセプトカー『Eスペース・コンセプト』を公開しました。欧州でミニバン人気の火付け役となった初代『エスパス』の精神を受け継ぐもので、SUVに代わる新しいファミリーカーとして提案されています。

SUVに代わる新しいファミリーカー

ルノーは、パリ・モーターショーで新型のコンセプトカー『Eスペース(E-Space)』を発表した。SUV人気に一石を投じる電動ミニバンだ。

1984年に発売された初代『エスパス(Espace)』は、欧州でミニバンの普及に重要な役割を果たした。2023年までミニバンボディを維持していたが、現行世代はSUVへと変貌を遂げた。しかし、小型ハッチバック『5』に代表されるレトロブームの中、ルノーは伝統への回帰を検討しており、パリ・モーターショーでの発表がその表れだ。

パリ・モーターショーで公開されたルノーEスペース・コンセプト
パリ・モーターショーで公開されたルノーEスペース・コンセプト    AUTOCAR

ルノーのデザイン担当副社長アレクサンドル・マルヴァル氏は、Eスペース・コンセプトについて、「エスパスの象徴的なキャラクターを捉えました。同時に、最先端の技術とスタイルで、それを未来へと導いたのです」と語った。

レトロなデザイン要素の中でも特に目を引くのは、フランスの列車TGVを彷彿とさせる、大きく寝かせたフロントガラスだ。一方、リアスポイラーは、第3世代および第4世代のエスパスの特徴だったルーフバーに似たデザインとなっている。

著名な建築物からインスピレーションを得る

ルノーによると、車内が明るく開放感あふれる空間となるよう、ガラス面の面積を最大限に拡大したという。そのインスピレーションの源は、建築家のルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ氏が設計した、ほぼ全面が窓で覆われたモノリシックなファンズワース邸だ。

そのため、ルノーは大きな窓を備えたボックスセクションと従来のボディワークのつなぎの部分を目立たなくするよう試みた。その効果はDピラーで特に顕著で、スポイラーがガラスの上に「浮いている」ように見える。

パリ・モーターショーで公開されたルノーEスペース・コンセプト
パリ・モーターショーで公開されたルノーEスペース・コンセプト    AUTOCAR

Eスペース・コンセプトは3列のシートに計6人を収容できる。2列目の乗員は、1列目のシート背面に取り付けられた折りたたみ式テーブルを利用できるほか、シートを回転させて3列目の方を向くこともできる。また、2列目のシートを完全に折りたたむことで、3列目の乗員用のテーブルにもなる。

ダッシュボードには、フルワイドの「OpenR Panorama」スクリーンが搭載されている。ルノーによると、このスクリーンは2030年頃に発売予定の次世代『セニック』および『ラファール』に採用されるという。インストゥルメントパネルをドライバーの視線の高さに配置するという、業界全体のトレンドを反映したものだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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