頼れるのは太陽の光だけ ルノー 4 プラン・シュッドで1400km(1) ソーラーパネルの電気でグレートブリテン島を縦断してみた

公開 : 2026.09.11 18:05

些細な発言で挑むことになった、ソーラーパネルの電気だけでグレートブリテン島を縦断する1400kmの旅。ルノー 4 プラン・シュッドに乗り北端の村、ジョン・オ・グローツを目指しました。

太陽の光を頼りに1400km走ってみよう

太陽の光を頼りに、1400kmを5日間で走ろうという今回の旅は、想像より簡単なものではなさそうだ。何しろ、グレートブリテン島は夏でも雨がちだから。

スタート直前に立ち寄った、ロスキリーズ・ファームのラップトップを確認すると、ルノー 4 プラン・シュッドへ供給される電力は僅かなことがわかる。しかし、移動式電源を専門とし、この旅をサポートするパワーロジスティクス社が、秘策を用意していた。

ルノー 4 E-テック・プラン・シュッド(英国仕様)
ルノー 4 E-テック・プラン・シュッド(英国仕様)    スタン・パピオール(Stan Papior)

同社のイアン・ペニストン氏が牽引してきたのは、300kWhのリチウムイオン・バッテリーを積んだトレーラー。太陽光で充電済みらしい。

「これで充電すれば、(グレートブリテン島南西の)ランズエンドまで走れるでしょう。記録への挑戦を、始められますよ」と話す彼は、テイラー・スウィフト氏のコンサートツアーで、電源トラブルを一切招かなかった経歴を持つ。

目指すのは1406km向こうのジョン・オ・グローツ

4 プラン・シュッドのバッテリーを、太陽光で作られた電気だけで充電するというルールは、今回の旅の核にある。ペニストンは、自社で提供される電力が、完全に太陽光由来だと話す。風力発電も含めて、他の電力が混ざることはないと断言する。

数週間前の筆者は、カナダの北極圏にいた。氷点下40度で太陽光発電しながら、EVを充電する実験に挑んでいた。北極圏で運用できるなら、英国では簡単だろうと冗談交じりに口にした。それが、今回の旅のきっかけとなった。

ルノー 4 E-テック・プラン・シュッド(英国仕様)
ルノー 4 E-テック・プラン・シュッド(英国仕様)    スタン・パピオール(Stan Papior)

この話へ、高性能充電システムを展開するノルウェーの企業、イージー社が関心を示してくれた。ソフトトップの4が挑戦へピッタリなEVだと考えたルノーも、車両提供を申し出てくれた。人気の観光地、ランズエンドがあるコーンウォール州は曇天だけれど。

ゴールは本島の北端に位置する村、ジョン・オ・グローツ。距離は1406kmもある。

大人2と最低限の荷物で航続距離は320km

「ソーラーパネルが見当たらないですね」。スタート地点で、4 プラン・シュッドを見送ってくれたカップルが呟いた。確かに、この周辺にはなさそうだ。

出発直後に、気まぐれな陽光が戻ってきた。そこで、コーンウォールの農場、ロスキリーズ・ファームへもう一度立ち寄ることに。ここでは、太陽光で作られた電気を得られる。エスプレッソで、人間もリフレッシュできる。

ルノー 4 E-テック・プラン・シュッド(英国仕様)
ルノー 4 E-テック・プラン・シュッド(英国仕様)    スタン・パピオール(Stan Papior)

クルマへ戻ろうとすると、自家製アイスクリームを手に、主人のロスキリーズが笑顔で歩み寄ってきた。スコットランドまで溶けないよう、ポータブル冷凍庫に入れて。

計画時点では、少々厳し目に、満充電での航続距離は260km程度だと予想していた。だが、乗員は運転する筆者と同行カメラマンの2名で、最低限の荷物や機材に絞ったことで、少なくとも320kmは走れることが直ぐに判明した。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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