徐々に明らかになるマクラーレンP14

公開 : 2017.02.02 04:20  更新 : 2017.06.01 00:30

ジュネーブ・モーターショーで発表されるマクラーレン650Sの後継車、P14は、バリアブル・ドリフト・コントロールと、現行モデルの2倍のエアロダイナミクス効果を持つボディが特徴のようだ。

マクラーレンによれば、P14というコードネームで開発が進められている650Sの後継モデルは、今までのどのマクラーレンよりもダイナミックな能力をもった新世代のアクティブ・シャシー・コントロール・システムを持つという。

プロアクティブ・シャシー・コントールIIと呼ばれるドライビング・モードは、コンフォート、スポーツ、トラック(サーキット)の3つのモードをドライバーが選択することが可能。それぞれのホイールに仕込まれた加速度計を利用して、道からの入力を分析し、そしてダンピングを自動的に調節する仕組みを持つ。また、バリアブル・ドリフト・コントロールというESCのコントロールの強弱をインフォテイメント・スクリーンで調整できるシステムも導入される。

メーカーによれば、ジュネーブ・モーターショーで公開されるこの新しいマクラーレンは、650Sに対して2倍のエアロダイナミクス効果を持つという。

製品開発の責任者であるマーク・ヴィネルは、幾つかのエアロダイナミクス・テクノロジーが、目立ったレベルでグリップとスタビリティの向上に役立っているという。

第2世代となるスーパー・シリーズには、ほぼ全幅と同じサイズのアクティブ・ウイングが採用されているが、このウイングは上方へ移動することによってエアロダイナミクス効果を最適化するという。

またこのウイングは、0.5秒未満という動作スピードで、エア・ブレーキの役目を果たすようにも作用する。

ディヘドラル・ドアによって変更されたラジエーターへのエアフローは、15%ほど冷却効果をアップさせるのに役立っている。最初にP1に見られたこの技術は、ドア・ストラクチャーに含まれるドアの上部からラジエーターに空気を導入するというもの。また、フロント・ホイール・アーチはダウンフォースの向上に役立っているという。

アイコン・モデルであるF1のようなディヘドラル・ドアは、低いサイド・シルによって乗降が容易になっている。そのメイン構造は、モノケージIIとネーミングされたTバー・ルーフを持つカーボンファイバー製のモノコックによって形成される。

P14の重さは1283kgと言われている。ライバルのフェラーリ488GTBよりも200kgほど軽く、また、650Sよりも18kgほど少ない数値だ。そのダイエットは、超ライトウエイト級と言うカーボンファイバー製のモノコックによるところが大きい。また、その重心の低さもスーパー・シリーズによりダイナミックなパフォーマンスを与えることに成功しているという。

エンジンはターボチャージャー付きのV8が引き継がれるが、キャパシティは3.8ℓから少し増加するかもしれない。また、パワーは675LTの675psからアップすることが予想される。パフォーマンスに関しても、0-100km/h加速が3.0秒を切り、最高速度も330km/hからアップするようだ。

マクラーレンのCEO、マイク・フルイットは、「マクラーレンにとって初めてのモデル・チェンジとなるが、このモデル・チェンジは、われわれのブランドと、そしてスーパーカーというセグメントにおける大きな進歩となる。スーパー・シリーズは、マクラーレンにとってもビジネスの中心に位置するモデルであり、優れた性能とラグジュアリー、そしてドライバー・オリエンテッドな操縦性能を融合したモデルである。」と語っている。

また、デザイン・ディレクターのフランク・スティーブンソンは、このP14がF1よりもクレイジーなクルマになるとコメントしている。

スパイショットでは、いままでのマクラーレンで確立されたサイド・マウント・インテイクとフロント・バンパー・デザインといったものが一新される可能性が高い。またLEDヘッドランプ・テクノロジーも採用される模様。更に、キャビン・デザインも新しいものとなる。

スパイダーも計画されているが、これはクーペのデビューから約12ヶ月後に登場すると予想される。

このP14は、2022年までにリリースされる15台の新しいモデルの先頭を切るものとなる予定だ。

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