試乗 アストン マーティンDB4 GT 制作4500時間以上 2億超えで完売

2018.02.08

サーキット走行「腕しだい」

サーキットを半周もしないうちに、シルバーストンの滑りやすい路面と薄いレース用タイヤの組み合わせでは、ほとんどグリップしないことに気付かされたが、それでも基本性能は素晴らしい。

再生産モデルにはオリジナルの3.7ℓに替えて、より力強い4.2ℓエンジンが積まれるが、最大出力336PSのこのエンジンでは直線でさえタイヤのグリップを失うことがある。

コーナーでの限界性能はとても低く感じる。名物コーナーのベケッツでは非常に控えめとも感じられるペースでさえDB4 GTはずるずるとアンダーステアにはまり込んでしまうのだ。

しかし、これはクルマそのもののできというよりも、ドライバーのテクニックの問題だろう。DB4 GTは繊細な怪物であり、コーナーのアペックスへと慎重に誘導したあと、パワーを徐々に掛けていく様な運転が求められる。

滑りやすいコンディションではむずかしいが、パワー・オーバーステアぎりぎりが一番速く走ることができるだろう。オリジナルのレーシング・モデルたちが4輪ドリフトを見せる写真が多いのも不思議ではない。

DB4 GTは扱いやすくもあり、後に続いた最高のレーシング・モデルたちほどの緊張を強いることはない。ステアリングのレシオは低いもののフィードバックは豊富で、スロットルのレスポンスは素晴らしい。

しっかりとしたブレーキペダルは驚くほどソリッドな減速を見せると共に、ドッグリング式ギアボックスでは必須のテクニックであるヒール・アンド・トゥもやりやすい。

4速ギアボックスにはシンクロメッシュが無いため、スムースなギアチェンジのためにはスピードと回転数を上手く合わせる必要があるが、与えられた時間はわずかだったにもかかわらず、終盤にはそのコツを掴み始めていた。

DB4 GTを走らせるために必要な様々なテクニックはアストンにさらなる機会を与えることになった。この再生産モデルはいくつかのヒストリックレースに参加する事ができ、オーナーたちには2年間に及ぶサーキットでのドライビングレッスン・プログラムとドライバー教育が提供される。是非オーナーにはアストンが想定したようにこのクルマを使って欲しい。

 
最新試乗記

人気記事