「見た目」にビビなら買い! 日産ジューク・ハイブリッドへ試乗 内装とデジタル技術をアップデート

公開 : 2024.04.22 19:05

日本での販売は終了した日産ジューク 欧州では2代目がマイナーチェンジ 購入理由の多くは個性的なデザイン 車内の快適性とデジタル技術を改善 英国編集部が評価

購入理由の多くは個性的なデザイン

数年前に登場した2代目の日産ジュークへ、「イエローは再び提供されるのか?」という疑問を抱いた英国人もいただろう。日本ではキックスへ置き換わり、モデルの提供が終了してしまったけれど。

進化するAIがもたらす経済や仕事の変化から、ピザに載るパイナップルの具まで、われわれは様々な課題へ日々直面している。それでも、ジュークを検討する人の間で考えられてきたことの1つが、どのボディカラーを選ぶかだったはず。

日産ジューク・ハイブリッド 143 Nスポーツ(欧州仕様)
日産ジューク・ハイブリッド 143 Nスポーツ(欧州仕様)

今回のフェイスリフトで、鮮やかなイエローが帰ってきた。追加された3色の一択として。初代には、モデル中期からジューク・イエローという塗装色が用意されていた。今回の色味はだいぶ明度を増しているが、それに影響を受けたことは間違いない。

実際のところ、今回のフェイスリフトで日産が手を加えたスタイリング上の変化は、その程度。新しいアルミホイールのデザインが、複数追加されてもいるが。

ただし、見た目に手が加えられなかったことには理由がある。日産の調査によれば、ジュークを購入したいと考える最大の引き金は、個性的なボディのデザインにあったという。あえてリフレッシュする必要性は、なかったといえる。

車内の快適性とデジタル技術をアップデート

そのかわり、車内の快適性とデジタル技術へ力が込められている。従来まではアナログメーターが並んでいたメーターパネルには、12.3インチのモニターを実装。ダッシュボード中央には、12.2インチのインフォテインメント用タッチモニターも収まった。

インフォテインメント・システムのホーム画面は、カスタマイズ可能。カーナビ付きの新しいOSへアップグレードされ、使い勝手は向上している。USBメモリにデータを移す必要はあるが、動画の再生にも対応している。

日産ジューク・ハイブリッド 143 Nスポーツ(欧州仕様)
日産ジューク・ハイブリッド 143 Nスポーツ(欧州仕様)

内装では、エアコンの送風口の形状が改められた。実際に押せるハードボタンによる、エアコンの操作パネルは残された。試乗車は、Nスポーツと呼ばれるトリムグレードで、イエローの差し色が随所に施されていたが、もっと落ち着いたカラーも選べるらしい。

シートには、リサイクル素材を用いたアルカンターラを部分的に採用。センターコンソールは新しくなり、アームレストも新形状に。ワイヤレス・スマートフォン充電パッドとUSBポートは、グレードを問わず標準装備されている。

グローブボックスは、容量が6.6Lへ拡大した。ただし、左ハンドル車の場合は7.8Lとさらに大きい。

バックカメラは、0.3Mピクセルから1.3Mピクセルへ高解像度化。車線維持支援機能を含む、新しい運転支援システムも実装されている。もし警告がウルサイ場合は、オフの状態をお気に入り登録することも可能だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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