EVは中国に振り回されるのか NEV法で「ブームとしてのEV」崩壊の危険性も

公開 : 2018.05.01 11:20  更新 : 2021.10.09 23:54

北京モーターショー2018で、多くのメーカーが披露したのは、やはりEV。中国だけではなく、欧州ならびに日系メーカーも積極的でした。こうした背景に「NEV法」があります。しかしこのNEV法、トヨタのハイブリッドや日産のe-パワーにとって、ちょっと厄介なのです。

text:Momota Kenji(桃田健史)

もくじ

EV花盛りの北京ショー
2019年から始まるNEV法とは?
中国に偏り過ぎるEV市場に対する不安

EV花盛りの北京ショー

アメリカと日本を大きく引き離して、世界最大の自動車生産/販売国となった中国。

中国現地でいま、最もホットな話題はやはり、EV(電気自動車)だ。

しかし、政府主導型のEV普及策には、バブル崩壊の気配がつきまとう……。

オートチャイナ2018(通称:北京モーターショー、2018年4月25日から5月4日)。中国での国際格式級の自動車ショーは、北京と上海で隔年開催されている。

中国地場大手では、政府とのつながりが強い第一汽車、東風汽車、長安汽車がすでに量産されているEVやSUVをベースとしたEVを出展。中国EVベンチャーでは、NIO(NextEV)やバイトンなどは新開発のクロスオーバーSUVを強調した。

一方、日系メーカーでは、日産が小型セダンのシルフィ・ゼロ・エミッションを世界初公開した。外観では、車体前部の中央に普通充電と急速充電の充電口を持ち、リチウムイオン二次電池を車体下部に敷き詰めるなど、リーフのEVコンポーネンツを共有化した。

また、トヨタホンダも2019年から2020年を目途に中国市場向けEVを発売すると明言した。

記事に関わった人々

  • 桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?

関連テーマ

おすすめ記事