走る奇妙なオレンジ? アウトスパン・ミニ試乗 最高の宣伝カー 前編

公開 : 2019.08.31 16:50  更新 : 2019.08.31 18:12

キャビンも果実 直ぐに完熟?

たっぷりした横幅のお陰で、キャビンには十分な余裕が確保されており、その天井や側面はまるで果肉のようなステッチによって取り付けられた分厚いパッド付ビニールによって覆われている。

キャビンの雰囲気はまるで1973年の10代が夢見るベッドルームのようであり、夕焼け色をしたベンチシートが巨大なサイドウインドウの下に取り付けられ、シートベルトを持たないこのシートであれば、パッセンジャーはゆったりと横になることも出来る。

まるで果肉のようなキャビン。
まるで果肉のようなキャビン。

ドライバーズシートももちろん備わってはいるものの、右足はアクセルとブレーキペダルが収まるまるでトンネルのようなフットウェルに居場所を見つけることができる一方、左足はシートからこの巨大なオレンジのフロアのほとんどを占有するセンタートンネルに吊り下げておくしかない。

奇妙なドライビングポジションだが、そんなことよりも暖かい日中にこのクルマを運転することのほうがより大きな問題だろう。どの窓も開けることが出来ないこのオレンジでは、キャビン内の温度はすぐに果物が完熟するほどの高温に達するのであり、空気ベントはあるものの、それもこのオレンジが走行中にだけ、わずかなエアーをキャビンに送り込む程度だ。

後編につづく

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