アウディeトロン初のSモデル「eトロンS」日本発売 3基のモーターで500馬力超え

公開 : 2022.03.22 21:13  更新 : 2022.03.22 21:20

アウディ「eトロンS」が日本発売へ。3モーターで500馬力を超える高性能EVを解説します。クーペSUVの「eトロンSスポーツバック」も導入されます。

停止状態から100km/hまで4.5秒

アウディ日本法人が、電気自動車のeトロン、eトロン・スポーツバックに初のSモデルを追加導入すると発表した。

電動SUV「eトロン」シリーズの日本ラインナップには、すでに50系、50系Sライン、55系Sラインが存在する。

日本導入が発表された高性能EV「アウディeトロンS」
日本導入が発表された高性能EV「アウディeトロンS」    アウディ ジャパン

新導入されるモデルの名前は「eトロンS」「eトロンSスポーツバック」となり、既存グレードの上に位置する初の高性能グレードで、55系と同じ総容量95kWhのバッテリーを採用する。

パワートレインは、ベース車が前・後に各1基のモーターを搭載するのに対し、フロントに150kW(204ps)を1基、リアに132kW(179ps)を2基という計3基の駆動用モーターを搭載。

システム最高出力370kW(503ps)、最大トルク99.2kg-mを発揮し、標準モデルの230kW(312ps)、55系の300kW(408ps)を大きく上回る。

ブーストモード時の0-100km/h加速は4.5秒と俊足だ。

40mmワイドなボディ サイズは?

eトロンSのボディサイズは、全長4900×全幅1975×全高1630mm(スポーツバックは1615mm)。

外観は、S専用デザインの前後バンパーや、アルミニウムルックのミラーハウジング、20インチのアルミホイールがフロントの特徴。

アウディのEVは、eトロンのほかにも、電動グランツーリスモ「eトロンGT」シリーズ、中型電動SUV「Q4 eトロン(秋以降に発売)」シリーズをラインナップする。
アウディのEVは、eトロンのほかにも、電動グランツーリスモ「eトロンGT」シリーズ、中型電動SUV「Q4 eトロン(秋以降に発売)」シリーズをラインナップする。    アウディ ジャパン

ボディサイドにはセレナイトシルバーのパネルを配し、ベース車(全幅1935mm)に比べて左右各2.3cmずつ張り出したホイールアーチが、Sモデルの力強いイメージを表現する。

リアは、スポイラーリップや幅広のディフューザーインサートで高性能を主張した。

装備面では、100万個のデジタルマイクロミラーを5000分の1秒単位で制御し、照射できるデジタルマトリクスLEDヘッドライトを初めてオプションとして採用。

また、走行レーンを明るく照らす「レーンライト」や、車線内の自車位置を示す「オリエンテーションライト」により、安全に車線内に留まることをサポートする。

カミングホーム/リービンクホーム機能使用時には、シグネチャーライトに加え、車両前方の壁・路面に5種のアニメーションを投影するのも面白い。

クワトロ/最低地上高/航続距離

技術的なハイライトは、電動トルクベクタリング機構を搭載するクワトロ・システムだ。

通常走行時は効率を高めるため、リア・モーター2基で駆動。ドライバーがより多くのパワーを求めた際、また天候・路面状況に応じてフロントモーターが作動し、四輪駆動となる。

「eトロンS」の前席内装(日本仕様は全車右ハンドル)
「eトロンS」の前席内装(日本仕様は全車右ハンドル)    アウディ ジャパン

リアにある2基のモーターは、左右独立してホイールに駆動力を伝達できるので、従来のスポーツディファレンシャルの機能を果たし、俊敏で自然なハンドリング特性と高い旋回性能を実現する。

また、ホイールアーチに刻まれたスリット、独自のシングルフレームグリルが、空力性能への影響を最小限に抑制し、Cd値はベース車と同等まで抑え、SUVボディが0.28、スポーツバックが0.26となる。

最低地上高は、SUVボディが205mm、スポーツバックが190mm。これは他のグレードと変わらない。

また車両重量はどちらのボディも2690kgで、WLTCモードの一充電走行距離はいずれも415kmと発表されている。

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  • 執筆

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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