快適な7人乗りファミリーカー 10選 広さ・楽しさ・機能性が詰まった家族の移動手段

公開 : 2023.04.08 18:05

2. ヒョンデ・サンタフェ

最近改良されたサンタフェは、さまざまな魅力に溢れた7人乗りのSUVである。韓国ヒョンデが販売するサンタフェ(Santa Fe)は、2018年の発売以来、AUTOCAR英国編集部のお気に入りの1台であったが、最近、効率的で税制優遇のあるPHEV仕様が追加されたことにより、ランキング上位に躍り出た。

PHEVでは大型のリチウムイオンバッテリーと電気モーターを追加したにもかかわらず、インテリアの広さは変わっていない。3列目シートは、乗り降りしやすいだけでなく、純粋に大人サイズなのだ。さらに、人を乗せる必要がないときは571L、シートをすべて畳むと1649Lというラゲッジ容量を誇る。さらに、改良によって内装材の品質と車載システムが向上し、高級車のような雰囲気を漂わせている。

2. ヒョンデ・サンタフェ
2. ヒョンデ・サンタフェ

走りはゆったりとして落ち着いたものだが、7人乗りのSUVだから、それはそれで問題ない。最高出力265psの1.6Lエンジンは、加速時に少し力んでいるように聞こえるが、90psの電気モーターがトルクを瞬時に付加してくれる中速域で、その威力を発揮する。ヒョンデによると、サンタフェはフル充電で58kmのEV走行が可能だという。また、出力の控えめなハイブリッド仕様(最高出力230ps)と、長距離移動や牽引向きの2.2Lディーゼルもある(牽引上限は2500kgで、PHEV仕様より1200kg重いものを引っ張れる)。

ステアリングは軽快かつ正確で、よほど急いでいない限り、満足のいく精度で走らせることができる。また、洗練されたデザインも素晴らしく、路面が悪い場所では乗り心地が悪くなることもあるが、ほとんどの場合、安定していて快適だ。

PHEVのサンタフェは約5万ポンド(約820万円)と決して安くはないが、この金額で同じような才能を持つものは他にあまりない。

3. ダチア・ジョガー

ルーマニアの自動車メーカーであるダチアが、7人乗りのクルマに新鮮な風を吹き込んだ。低価格ブランドとして親しまれるダチアは、ほぼフルスケールで完全な装備を備えたジョガーを、主流のコンパクトカーよりも安い値段で発売したのだ。確かに、スタイルや洗練性の面ではベストなものではないが、自分自身(そして多くの乗員)を確実に、そして気取らずに運ぶことができるのだ。その魅力に気づかない方が難しいだろう。

ワゴン、ミニバン、SUVの垣根を越えたジョガーは、あらゆる人にあらゆるものを提供することができるクルマだ。大人7人が乗れる十分なスペースがあるが、3列目シートは長時間の移動の際には子供たちに任せるのがベストだ。また、ダッシュボードやドアのファブリックトリムなどに気の利いた装飾が施されているため、プラスチック部品が使用されているにもかかわらず、安っぽさよりも明るさを感じることができる。最大の難点は、3列目シートがフラットに折りたためないことで、ラゲッジスペースを確保したい場合は完全に取り外す必要があるだろう。

3. ダチア・ジョガー
3. ダチア・ジョガー

足回りはしなやかで、ターボチャージャー付き1.0L直列3気筒エンジンは、フル乗車の場合は若干の息切れ感があるものの、スムーズで快活な走りを見せてくれる。軽くて正確なステアリングは、高いシートポジションと相まって、運転操作を楽なものにしている。激しいコーナリングで酔っ払いのように揺れることがあるが、グリップは強く、ハンドリングも常に忠実に保たれている。

決して切れ味鋭いストリートファイターにはならないが、ダチア・ジョガーには十分な個性があり、このクルマを操ることに純粋に満足できる。親会社であるルノーのマイルドハイブリッド1.6Lガソリンの導入により、その魅力はさらに広がった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・ディスデイル

    James Disdale

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ。テレビゲームで自動車の運転を覚えた名古屋人。ひょんなことから脱サラし、自動車メディアで翻訳記事を書くことに。無鉄砲にも令和5年から【自動車ライター】を名乗る。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴとトマトとイクラが大好物。

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