いま最も優れている中国製EV 7選 走りが良く高品質? 欧州車・日本車に匹敵も

公開 : 2023.10.14 18:05

・欧州市場で販売される中国ブランドから指折りのEVを7台紹介。
・シャオペン、BYD、アイウェイズ、MGなどをピックアップ。
・航続距離や効率性、インテリアの質感など業界トップクラスに匹敵?

欧州で高く評価されている中国のEV

中国車は前例のない速さで進歩している。25年前、中国はルバオCA6410のようなモデルを世に送り出していた。基本的には、オースチン・モンテゴのフロントエンドにオースチン・マエストロのリアエンドを組み合わせ、トヨタのエンジンを載せたものだ。

しかし今日、数十年にわたる経済成長、模倣的な創造、そしてEV(電気自動車)への集中を経て、中国のモデルは業界でもトップクラスのものとなっている。

英国編集部が最高の中国車をピックアップする。
英国編集部が最高の中国車をピックアップする。

中国製の最新EVは安価だが信頼性も向上しつつあり、効率性の高さや航続距離においても上位にランクインしている。

また、価格主導の実利主義ばかりだとも思わないでほしい。インテリアの質感やドライビングの楽しさという点でも、欧州や日本、韓国に追いつきつつある。

今回は、EV競争が激しさを増す欧州(英国)市場で販売中、または間もなく発売される中国企業の注目製品をご紹介しよう。

MG 4

英国由来の自動車ブランド、MGの状況を一変させたモデル。このMG 4は、SAIC傘下のMGブランドを、安いが退屈だった輸送機器の製造業者から、(再び)注目すべき自動車メーカーへとシャッフルした。

MG 4は修飾語や説明を必要としないクルマであり、それだけで素晴らしい。鍵はドライビングにある。力強く安心感のあるブレーキと後輪駆動プラットフォームで、追い込むとちょっと楽しい。

MG 4
MG 4

インテリアも理にかなったレイアウトだ。クライメートコントロールはフォルクスワーゲンID.3よりも使いやすく、1回の充電での航続距離は、編集部による実走行テストでも非常に優秀な成績を残した。

MG 4 Xパワーと呼ばれるデュアルモーター四輪駆動のホットハッチ仕様もある。トラクションとパワーが増したとはいえ、標準車ほど楽しくはない。しかし、4万ポンド(約730万円)以下で435psを発揮するクルマは他にほとんどなくなってしまった。

シャオペンP7

テスラモデル3に対する中国流の回答。2021年に静かに欧州に進出し、近い将来、右ハンドルの英国への進出も計画しているシャオペン(Xpeng)による主力セダンである。

シャオペンP7は、シリコンバレーの作法から多くを学んでいる。後輪駆動と四輪駆動のバリエーションを持ち、複数のバッテリーサイズとパワートレインがある。トップグレードは、最高出力472psと576kmの航続距離を誇る「パフォーマンス」だ。

シャオペンP7
シャオペンP7

しかし、このクルマが優れているのは数字だけではない。ステアリングは、他の新興ブランドにはない流麗さがあり、ハンマーのようなトルクのおかげで簡単に加速することができる。

室内空間(特にリア)は十分すぎるほど広く、インフォテインメント・システムのソフトウェアは業界最高水準にある。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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