60年の歴史、最もハードコアなポルシェ911 20選 公道も走れます

公開 : 2023.11.05 18:05

ポルシェ911ターボ(1975年)

初のターボチャージャー付き911は1974年のパリ・モーターショーで発表され、翌1975年に発売された。ほとんどの市場では911ターボとして販売されたが、北米では930として知られている。

排気量は3.0Lに拡大され、最高出力は260psと初代911の約2倍になった。2年後、排気量はさらに3.3Lに拡大され、最高出力300psに達した。このビッグパワーゆえに、ターボがスプールアップすると一気に加速するため、特にウェットコンディションでの扱いには注意が必要だ。

ポルシェ911ターボ(1975年)
ポルシェ911ターボ(1975年)

ポルシェ911スピードスター(1988年)

911を語るとき、パフォーマンスやパワーばかりに目が行きがちだが、いわゆるGシリーズの最終年である1988年、ポルシェは先鋭的なボディスタイルを考案した。

通常よりも短いフロントガラスと、キャビンの後ろの大きな樹脂製カバーに収納できる手動操作のルーフを備えたスピードスターは、356の設計を踏襲しながらも、911史上最も過激なボディスタイルであった。当時はわずか2102台しか生産されなかったが、スピードスターのコンセプトはその後何度も再浮上している。

ポルシェ911スピードスター(1988年)
ポルシェ911スピードスター(1988年)

ポルシェ911カレラ4(1988年)

911の歴史において、ターボチャージャーの次に大きな足跡を残したのは四輪駆動の導入だった。カレラ4は964世代の最初のモデルで(ポルシェによれば、先代とは85%異なるという)、1988年に発売された。

しかし、最初の6か月間はカレラ4以外の911を購入することはできなかった。おそらく多くのファンが待ち望んでいたであろう後輪駆動(RR)のカレラ2は、1989年に登場する。

ポルシェ911カレラ4(1988年)
ポルシェ911カレラ4(1988年)

ポルシェ911カレラRS 3.8(1993年)

964世代の911で3.6L以上のエンジンを搭載したモデルはほとんどない。その例外として、ボアがわずかに大きく、3764ccのフラット6が搭載されたカレラRS 3.8が存在する。わずか55台しか製造されなかったが、これにはRSR 3.8は含まれていない。

カレラRS 3.8は2023年の映画『トランスフォーマー/ビースト覚醒』にも登場している。撮影には5台が使用されたが、ポルシェは希少なカレラRS 3.8にダメージが及ばないよう、レプリカを提供した。

ポルシェ911カレラRS 3.8(1993年)
ポルシェ911カレラRS 3.8(1993年)

ポルシェ911ターボS 3.6(1994年)

964世代最強のターボチャージャーモデル、911ターボS 3.6は世代末期にごく少数製造された。既存の3.6Lターボをベースに、コンプレッサーを大型化するなどの改良が施され、最高出力は360psに向上している。

製造された93台のうち、76台はヘッドライトをフロントフェンダーに埋め込んだような「フラッハバウ(フラットノーズ)」が採用された。残りの17台はパッケージカーと呼ばれ、従来型のヘッドライトを備え、米国でのみ販売された。その見た目はフラッハバウ仕様よりも標準的であるが、964の中で最も希少かつ高級なモデルであった。

ポルシェ911ターボS 3.6(1994年)
ポルシェ911ターボS 3.6(1994年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ。テレビゲームで自動車の運転を覚えた名古屋人。ひょんなことから脱サラし、自動車メディアで翻訳記事を書くことに。無鉄砲にも令和5年から【自動車ライター】を名乗る。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴとトマトとイクラが大好物。

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