コラム&エッセイ

2019.04.23

まだまだ頑張る現役編集長の奮闘録

編集部より

笹本編集長は、購入したアストン マーティン・ヴァンテージで、「いつもの」峠道に繰り出しました。またアストン マーティン横浜などの、新しいトピックにも触れています。

ヴァンテージで峠を走る ― まだまだ頑張る現役編集長の奮闘録

photo: Daisuke Ebisu(戎大介)、Kazuhide Ueno(上野和秀)

もくじ

ヴァンテージで峠を走る
アストン横浜がオープン

ヴァンテージで峠を走る

4月1日、常磐ホテルの新入社員入社式のあと、こっそりと会社を抜け出して、久しぶりに昇仙峡のワインディングに向かった。勿論、クルマはアストン マーティン・ヴァンテージである。

私が好んで使う峠道のコースは、実は、幾つかあり、写真撮影のときは、甲斐ヒルズゴルフ場への長いアプローチのワインディングを走り、クルマ本来のテストの時には、ブラインドの回り込んだコーナーや、ヘヤピンが続く、昇仙峡グリーンラインへのアプローチを使う。後者は、引きがないので写真撮影は難しいが、かなりテクニカルで、クルマの性能と同時に、ドライバーの腕も試される場所だ。

まっさらの新車時のヴァンテージは、サスもブレーキも馴染んでおらず、かなり唐突な動きをしていたが、走りこんでみると、どんどん変貌し、試乗車に乗ったときと同じような良好なフィーリングに近づいてきていたが、フルバンプ、フルブレーキングを多用する、このワインディングを走ることで、ほぼ、このヴァンテージ本来の姿になるのではないかと、期待された。

最初は、写真撮影のため、ゴルフ場のほうに行く。こちらは朝と夕方のゴルフ場の往来以外は、殆ど交通量が無いので、かなり大胆なドライビングができる。

撮影地点の手前の、やや曲率がゆるく回り込んだコーナーは、アクセルを踏み込んでゆくと、Eデフが効果的に効いて、リアがややすべりながら、きれいに回ってくれて、全く不安が無い。

峠では、サスは一番柔らかいスポーツモードに、パワーをスポーツプラスにして走ったが、新車時のように、跳ねることは殆ど無く、しっかりとグリップしてくれる。

こうした峠道では、2~4速のシフトを頻繁に繰り返す走りになるが、殆どショックは無く、パワーレンジを有効に使って、気持ちよく走ることができた。

一方、グリーンラインへのアプローチの1つ、通称和田峠は、ヘアピン・コーナーの連続する急峻な山道だ。場所によっては、1速に落とすところもある。このようなタイトなコーナーでも、クイックなステアリング・ギア比によって、スムーズにクリアすることが出来、刻々と変わる路面の変化にもしっかりと追随してくれた。

こうして現れたヴァンテージ本来の姿は、謂わば、言い古された言葉ながら、ジキルとハイド的なクルマだと確信した。ノーマル・モードで街中を走れば、誰でもドライビング出来る本当に穏やかなクルマであり、しかし、一旦、セッティングを変えて鞭を入れれば、全く別の荒々しいスポーツカーに変貌する。

しかも、操縦性は素直だから、かなり振り回しても、何の問題もない。私の想像以上に楽しいクルマであると発見した一日であった。

AUTOCAR JAPAN 編集長 笹本健次

1949年生まれ。趣味の出版社として知られるネコ・パブリッシングのファウンダー。2011年9月よりAUTOCAR JAPANの編集長を務め、2012年1月よりWeb版AUTOCARの編集長も兼務する。出版業界での長期にわたる豊富な経験を持ち、得意とする分野も自動車のみならず鉄道、モーターサイクルなど多岐にわたる。フェラーリ、ポルシェのファナティックとしても有名。