まだまだ頑張る現役編集長の奮闘録

2022.01.01

笹本編集長が2022年以降のEVを取り巻く環境を考えました。前進へのスピードと柔軟な対応が求められます。

【笹本編集長コラム】2022年のEV環境、さらに大きく加速へ 私自身も常にアップデート

昨年暮れにポルシェの充電器が装備されました

年が明けて、いよいよ2022年が始まった。

今年は、コロナ後の世界がスタートし、否応なしに、多くのことが、これまでにも増して変わってゆくような予感がする。

クルマの世界では、暮に、トヨタが新たなEV戦略を発表した。これは、国内のEVシフトを間違いなく加速させるだろう。

われわれAUTOCAR JAPANでも、昨年から国内の現状のEVの状況を見極めるべく、様々な車種のEVの長距離テストを行っている。

その結論の1つは、当たり前のことだが、インフラ整備が全てのカギを握っている、ということで、その点では、現状の日本は一歩も二歩も遅れている、と思う。

どうも、日本人の性格として、1つの施策を実行すると安心してしまい、次の一手が遅れてしまう、という傾向があるようだ。

本来なら、矢継ぎ早の施策が展開されて初めて、功を奏す、ということが多いのだが。

今のレベルでは、とても、EVの普及に十分なインフラ整備はされておらず、今年は、これが大きく改善されてゆくスタートの年になるような気がしている。

それに先駆けるように、わたしが経営する甲府の常磐ホテルのエントランスに、ポルシェの8kWのスマートな充電器が2基装備された。

無論、ポルシェ以外のクルマでも使用可能で、従来からの3kW 2基と合わせ、4基の充電施設が用意できたことになる。

これで、当面の需要、特に高性能EVの充電には対応できるはずだが、EVの普及がもっと進んでくれば、何れは更なる増設も検討することになろう。

内燃機関に替わる新たなパワーユニットとしては、当面、EVシフトが進められることになろうが、その先に、水素や様々な可能性がまだある。

仮に、現在の全世界のクルマが全てEVに置き換わるとすると、必要な電力量を、現状の発電能力では到底補うことはできない。

要はトータルで、どうやってカーボンニュートラルを実現してゆくか、が問われているということだ。

私個人としてみれば、内燃機関のエンジン車は大好きだし、如何にEVが浸透しようとも、趣味のエンジン車を手放すことは考えていないが、一方で、ポルシェ・タイカンなどに試乗すると、EVの世界でも、マニアックな気持ちを表現できるクルマはありうると感じ始めている。

将来、ポルシェ356とタイカンが私のガレージに並ぶシーンの実現を夢見て、今年は頑張ろうと思う。

記事に関わった人々

  • 執筆

    笹本健次

    Kenji Sasamoto

    1949年生まれ。趣味の出版社ネコ・パブリッシングのファウンダー。2011年9月よりAUTOCAR JAPANの編集長を務める。出版業界での長期にわたる豊富な経験を持ち、得意とする分野も自動車のみならず鉄道、モーターサイクルなど多岐にわたる。フェラーリ、ポルシェのファナティックとしても有名。

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