まだまだ頑張る現役編集長の奮闘録

2022.04.27

笹本編集長のレンジローバー・イヴォーク。長期レポートはこれで最終回となります。

【笹本編集長コラム】レンジローバー・イヴォークのレポート最終回

レンジローバー・イヴォーク 最終回

実は、2年半乗ったレンジローバー・イヴォークの試乗を終了し、手放すことにした。

その理由はランドローバー・ディフェンダーや、フルモデルチェンジされたレンジローバー・スポーツなど、魅力的なクルマが次々と登場しているのに加え、一方で、職業柄、そろそろEVの長期テストもやらなくてはという気持もあり、いろいろと悩んでいたが、ディフェンダーはバックオーダーの列があまりにも長く、また、新型のレンジローバーも試乗をしたりしていると時間が経ってしまうので、取り合えず、今回はイヴォークを売却し、EVのスポーツカーであるポルシェ・タイカンを購入して、その後、ゆっくりと、ディフェンダーの装備などを検討したいと考えた。

イヴォークに2年半乗っての総合的な印象は以下の通りである。2代目になって外観はそれほど変わらずキープコンセプトだが、中身は大きく異なり、グレードアップされたシャシー及び装備が功を奏し、とても快適なドライビングが終始得られたということだ。

4万kmを走っても、各部の劣化は殆ど見られず、初代で見られた、経年変化による緩んだ感じは一切感じられない。これは本当に素晴らしいことで、コンパクトなサイズのスタイリッシュなボディと相まって、自信をもってお勧めできるクルマの一台だと思う。

2万3000km走行の辺りで、アドブルーの噴射ノズルの問題などが発生したが、それも、当然のことながら無償修理となり、その後はややアドブルーの補充の間隔が縮まった以外は、特段の問題はない。

2年半の間の総走行距離は4万1617kmとなり、この間に消費した軽油は3662.71Lである。したがって平均燃費は11.36km/Lとなった。

私の走行パターンは、その8割程度が中央道の川崎と甲府の往復であるので、順当なところなのかと思う。

燃料費の総計は44万3471円となり、最も安い単価は2020年6月の97円/Lであり、最高額は、今年の3月23日の159円/Lであった。何と同じ軽油で、62円もの値上がりである。総平均では、最近の高騰が響き121.08円/Lとなった。

現在では、単価も多少落ち着き、140円近辺で推移しているようだが、それにしても高くなったものだ。

このイヴォークは、ダートやとんでもない悪路を走っても何の問題もないし、また、着飾ってパーティなどに乗って行っても良く似合うオールマイティなSUVだと思う。いまだに大人気なのも納得するところだ。

世界に冠たる名車、レンジローバーの入門編としてもお勧めできるクルマである。

記事に関わった人々

  • 執筆

    笹本健次

    Kenji Sasamoto

    1949年生まれ。趣味の出版社ネコ・パブリッシングのファウンダー。2011年9月よりAUTOCAR JAPANの編集長、2024年8月より総編集長を務める。出版業界での長期にわたる豊富な経験を持ち、得意とする分野も自動車のみならず鉄道、モーターサイクルなど多岐にわたる。フェラーリ、ポルシェのファナティックとしても有名。

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