クルマ漬けの毎日から

2022.05.28

ある日、イギリスのAUTOCAR編集部では、「トヨタ車と愛着」という話題で仲間内の会話が弾みました。どんな内容だったのでしょうか?

【クロプリー編集長コラム】トヨタに必要なことは何か?

もくじ

ある日 英国版編集部の会話
もっと声を!

translation:Kaoru Kojima(小島 薫)

ある日 英国版編集部の会話

トヨタGR86は、AUTOCARアワード2022の「ベスト・ファンカー賞」に輝いた。そのGR86が、いま私たち編集部(英国版)の駐車場に停まっていて、このことがある会話を引き起こした。

そのテーマは「なぜ人はトヨタへの愛が薄いのか?」 トヨタと同じように、ドライバーズカーとモータースポーツを持続的かつ明確にサポートしているフォード、BMW、ルノー、ポルシェなどのクルマに愛着を持つ人は、たくさんいるのだが。

私たち編集部は「トヨタ車と愛着」について、互いにあれこれ意見を述べ合ったのちに、ある結論に達した。

トヨタは自分たちの長所やモータースポーツとの関わりについて、情報発信が控えめすぎるのだと。

もっと声を!

トヨタと同様にF1、ルマン、WRCで素晴らしい伝統を持つ他のメーカーは、優れたスポーツカーとホットハッチを何世代にもわたって世に送り出してきた。

そして現在、そうしたメーカーのクルマは、いくつかのクラスでベストカーとみなされている。そういうブランドは、トヨタよりもコミュニケーションがずっと巧みだったといえる。

確かに、代表取締役社長の豊田章男氏が、クルマの運転が大好きだということはよく知られていて、このことはコミュニケーションの一助となっている。だが、この他の点でも、トヨタはもっと声をあげるべきだと思う。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    役職:編集長
    50年にわたりクルマのテストと執筆に携わり、その半分以上の期間を、1895年創刊の世界最古の自動車専門誌AUTOCARの編集長として過ごしてきた。豪州でジャーナリストとしてのキャリアをスタートさせ、英国に移住してからもさまざまな媒体で活動。自身で創刊した自動車雑誌が出版社の目にとまり、AUTOCARと合流することに。コベントリー大学の客員教授や英国自動車博物館の理事も務める。クルマと自動車業界を愛してやまない。

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