都市部にマッチするラグジュアリーSUV 最小のレンジローバー『イヴォーク』の変わらぬ魅力

公開 : 2026.01.16 13:00

落ち着きを感じさせる完成度

静かなEV走行は、実は車体の軋み音や遮音性などクルマの根本的な質が露呈してしまうこともある諸刃の剣なのだが、その点でもイヴォークは優秀だった。

ハイブリッドモードで3気筒ターボが始動しても、エンジンが主張しすぎることもなく、エンジンで280Nm、モーターで260Nm、合計540Nmという最大トルクが感じられる点も、クルマ全体の上質な感じと整合性が取れている。

そこで感じたのはこの『最小のレンジローバー』がシーンを選ばない1台だということ。その結果として、「飽きがこないクルマだろう」という思いも湧いてきた。

全長4380mm、全幅1905mm、全高1650mmは都心では大きすぎず小さすぎない絶妙なサイズで、女性人気が高いというのも頷ける。

落ち着いたトーンの室内は居心地がいいし、路面からのショックをしなやかにかわす足まわりも英国車ならでは。いつの間にかエンジンがかかっていたり、EV走行に切り替わっていたりというハイブリッドの制御も巧みで、「クルマに任せておけば大丈夫」という気にさせてくれるのもいい。

また、誕生以来のイヴォークの特徴である颯爽としたスタイリングが、2代目デビュー時よりも落ち着いた雰囲気に感じられたことも興味深い気付きだった。本格オフロード走行も可能なのはレンジローバー一族らしいところではあるが、そんなオフの魅力については機会を改めたい。

現行『レンジローバー イヴォーク』は2019年に登場した2代目となるが、年々熟成が進む中で電動化も上手に練り込まれ、すっかり大人になった印象。オールマイティに使えるプレミアム度の高い愛車を探している人にこそ、お勧めしたい1台だ。

レンジローバー イヴォーク グラナイトエディション

ランドローバーは、コントラストブラックルーフやプライバシーガラスを採用し、価格とデザイン性を追求したレンジローバー イヴォークの特別仕様車を限定180台発売。グラナイト(花崗岩)をモチーフに内外装のカラーを選定。フジホワイトはガソリンP200(65台)699万円、ディーゼルD200(25台)799万円。カルパチアングレイはガソリンP200(65台)709万円、ディーゼルD200(25台)809万円。

レンジローバー イヴォーク 公式サイトを見る

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。フィアット・パンダ4x4/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 撮影

    小川和美

    Kazuyoshi Ogawa

    クルマ好きの父親のDNAをしっかり受け継ぎ、トミカ/ミニ四駆/プラモデルと男の子の好きなモノにどっぷり浸かった幼少期を過ごす。成人後、往年の自動車写真家の作品に感銘を受け、フォトグラファーのキャリアをスタート。個人のSNSで発信していたアートワークがAUTOCAR編集部との出会いとなり、その2日後には自動車メディア初仕事となった。

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