[アバルト70年の歩み]特別コンテンツ

ホンダ・オデッセイ・アブソルートEX

■どんなクルマ?

ホンダが新しいカーライフを創造するクルマとして「クリエイティブ・ムーバー」と銘打ち、開発されたミニバンモデル。初代モデルの登場は1994年で、乗用車であるアコードのシャシーを用いて開発された。セダンと同等の走行性能を持ちながら、主に頭上空間の拡大により車内スペースを広く設計できたことが人気を集め、それまでミニバンやRVといったカテゴリーの車種をラインナップしていなかったホンダの業績を回復させるほどの人気モデルとなった。

今回、発表されたのは都合5世代めにあたるモデル。これまでオデッセイは2世代ごとに大きなモデルチェンジを行っており、この新型オデッセイでは代々受け継がれてきた前ヒンジの4枚ドアと決別。後席ドアは左右ともに電動スライド式とされ、3〜4代めモデルでは低められていたルーフラインも再び上げられた。シート配置は従来と変わらず3列シートだが、乗車定員は8人仕様がスタンダード。2列めがキャプテンタイプとなる7人仕様のほうが車両価格は高い設定となっている。

ボディサイズで見ていくと、試乗したアブソルートは全長4830×全幅1820×全高1685mm。これはスポーティ仕様のサスペンションを装着しているためで、標準モデルではさらに全高が+10mmとなる。実車を目の前にすると、先代モデルに比べルックスにおけるボリューム&質感の向上は著しい。それもそのはず、新型オデッセイはこれまで上位車種として用意されていたエリシオンのオーナー層までもカバーする大型ミニバン(?)として生まれ変わったのだ。

■どんな感じ?

全高がアップし、さらにボディが大型化。いっぽうでドライブトレインに目立ったパワーアップは見られない……スペック表を眺めて連想される印象は、ほとんどの人にとってスポーティなものではないだろう。

しかし、そこは他メーカーとはクルマづくりへの拘りが異なるホンダである。

とくにスポーティグレードとして用意されたアブソルートはサスペンション・チューニングが徹底して磨かれており、積極的にリアサスを動かすことにより路面追従性を向上。今回の試乗コースはフラットな周回路であったが、同条件で比較試乗が許された先代モデルと比較しても、高速で進入するコーナーや立ち上がりに向けて長くスロットルを開けて行くような場所における後ろ足の踏ん張り感は段違い。競合車種の多い3列シートミニバンというカテゴリーのなかでも、「ホンダらしさ」は十分以上に込められている。

搭載されるエンジンは、2.4ℓの直列4気筒DOHC。しかし型式がK24AからK24Wへと変わっているように、細部にいくつかの変更点がある。まず排気量はストロークを0.1mm伸ばしたことにより2354ccから2356ccへとわずかにアップ、圧縮比も0.1ポイント高められた。これにより標準モデルでは最高出力・最大トルクともにアップしている。

同形式ながら直噴ヘッドを搭載するABSOLUTEは、先代の206PSに比べ190PSと最高出力はダウンしているが、この要因は使用燃料がハイオク専用だったものがレギュラーガソリン対応へと変更されたことが大きい。とはいえ最大トルクは向上しつつ、その発生回転数は300rpmほど下げられているので、実用上はむしろパワーアップを体感できることだろう。トランスミッションは全車CVTと組み合わされ、ベーシックグレードのBを除いてアイドリングストップ機構も標準装備される。

■「買い」か?

2.4ℓ4気筒を搭載する、両席スライドドアの3列シートミニバン。そのカテゴリーで想像されるライバルは、トヨタのエスティマだろう。グレードによっては、アルファード&ヴェルファイアや日産のエルグランドも競合車種となるかもしれない。これらの車種に対するオデッセイの武器は、歴代モデルに受け継がれてきた「低床パッケージ」だろう。フロア下に配された燃料タンクを限界まで薄く設計したことにより、約30cmという低いステップ高を実現。室内寸法の高さはライバルを凌駕する。快適性と実用性を高いレベルで両立させつつ、ホンダらしい走りのDNAも身につけている。

唯一、気になる点があるとすれば、追って設定されるであろうハイブリッド・モデルの登場はいつになるのかという点かもしれない。

(佐橋健太郎)

ホンダ・オデッセイ・アブソルートEX

価格 3,585,000円
最高速度 NA
0-100km/h加速 NA
燃費 13.6km/ℓ(JC08モード)
CO2排出量 NA
乾燥重量 1810kg
エンジン 直列4気筒2356cc DOHC
最高出力 190PS/6400rpm
最大トルク 24.2kg-m/4000rpm
ギアボックス 6自動無段変速機(CVT)

 
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