まさかの「ホンダ・オデッセイ」再販 2023年冬に発売へ 今から予告するのは、三つ巴の戦いに備えて?

公開 : 2023.04.07 11:28  更新 : 2023.04.07 11:40

2021年に生産終了した「オデッセイ」が復活します! 販売再開は今冬。ホンダの上級ミニバンは、なぜ今「改良新型」になって蘇るのでしょう。

生産終了から復活 ホントは売れていた?

執筆:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)

ホンダが、2023年冬に発売する「オデッセイ」改良モデルの先行情報を公開した。今秋には先行予約を開始する予定だ。

オデッセイはホンダのLクラス・ミニバン。生活を豊かにする「クリエイティブ・ムーバー」の第1弾として、初代が1994年に発売され、ミニバンブームの先駆けとなった。

改良型ホンダ・オデッセイに新設定される「e:HEVアブソルートEXブラックエディション」。グリル、ドアミラー、アルミホイールも黒基調だ。
改良型ホンダ・オデッセイに新設定される「e:HEVアブソルートEXブラックエディション」。グリル、ドアミラー、アルミホイールも黒基調だ。    ホンダ

2003年に登場した3代目ではタワーパーキングに駐車可能な車高の“低床プラットフォーム”を採用、4代目にも引き継がれる。

また4代目までは、リアドアに「スライドドア」でなく普通の「スイングドア」を選ぶなど、ミニバンとはいえユニークな存在として人気を集め、ホンダを代表する1台となった。

だが、2013年に登場した5代目は同社のステップワゴンと大きくは変わらない、いわゆる“ミニバンそのもの”的なクルマになったためか、いまひとつヒット作とはならず、販売を2022年秋で終えていた。

とはいえ、モデル末期の2021年度(2021年4月~翌3月)でも1万9891台も売れていて、この数字は前年度比66.6%プラスとなる。同時期のクラウン(1万9589台)やCX-8(1万4617台)よりも売れていた程だ。

ホンダとしては、長く愛されてきた「オデッセイ」を継続したいという想いと、復活を望む多くのユーザーの声に応えて、5代目をベースとした改良モデルを発売するという。

新しいグリル 新グレードを予告

では、現段階で発表されたオデッセイ改良モデルの概要を紹介していこう。

改良新型は、ホンダ独自の超低床プラットフォームによる空間作りと、風格あるスタイリングを受け継いだ。

改良型ホンダ・オデッセイe:HEVアブソルートEXブラックエディション。
改良型ホンダ・オデッセイe:HEVアブソルートEXブラックエディション。    ホンダ

押し出し感・高級感のある新フロントグリルで存在感を高め、シンプルでありながら重厚感を感じるデザインを目指す。

ボディサイズなどは発表されていないが、前モデルは全長4855×全幅1820×全高1695~1725mm、ホイールベースは2900mmだったから、これと大きく変わらないはずだ。

新グレードとして「e:HEVアブソルートEXブラックエディション」を設定。

ブラックを基調としたフロントグリルやドアミラー、アルミホイールなどにより、洗練されたプレミアムなイメージを創り出すという。

内装・ADAS 改良型でどう変わる?

新設定のブラックエディションではインテリアは、本革シートを標準装備とする。

また、2列目には両側アームレスト付き4ウェイ・パワーシートとシートヒーター、折りたたみ式の2列目シート・センターテーブルを採用するなど快適性に力を入れた。

改良型オデッセイe:HEVアブソルートEXブラックエディションは、本革シートを標準装備。
改良型オデッセイe:HEVアブソルートEXブラックエディションは、本革シートを標準装備。    ホンダ

他にも、エレクトリック・ギアセレクターやワイヤレス充電器を新たに装備し、利便性を高める。

安全運転支援システムの「ホンダセンシング」には、新たに近距離衝突軽減ブレーキ、オートハイビーム、急アクセル抑制機能(ディーラーオプション)を追加。

車載通信モジュールの「ホンダコネクト」も搭載し、対応ナビ装着車なら、コネクテッドサービスの「ホンダ・トータルケア・プレミアム」を、最短1か月からサブスクリプションで利用できる。

つまり、内外装をリファインし、最近デビューしたホンダ車に搭載されている最新の安全・快適装備を盛り込んだオデッセイとして“再登場”する形になるようだ。

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    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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