最新G30系アルピナB5 vs BMW M5 スーパサルーン比較試乗 5シリーズのベストとは

2018.06.03


わたし好みの控えめで熟考されたアプローチ

アルピナの生産台数は非常に少なく、B5Sの来年の生産台数は500台で、そのうち18台が英国に割り当てられる予定となっている。恐らく、その内の10台以上はステーションワゴンのツーリングとなるだろうから、B5のセダン、サルーンは8台にも満たないだろう。無敵とも思えるM5の方が、存在感は高そうだ。

今回のテスト前までは、B5の完成度はM5を確実に超えていると思っていた。実際、わたしはアルピナの控えめで熟考されたアプローチがずっと前から好きだったのだ。しかし、スリルを求めるようなドライバーはいつも、当然のことのように、BMW Mディビジョンが生み出すモデルを選んできた。

しかし、今回は違う。エンジンはB5のために作られたスペシャルで、M5のものと同様にパワフルな点では似ているが、異なるユニット。ほとんどターボの存在を感じることがなく、幅広い回転域に渡って、シームレスなパワーデリバリーが可能となっている。サウンドも文化的とはいえないが、静かで、まるで7ℓくらいの自然吸気エンジンのようなパワー感がある。

5シリーズが持つ突出したキャラクターを引き出すファシリテーターとして、影の力持ちのように、最善を尽してくれるエンジンだ。そして、ドライバーを彼方へと導いてくれる。

ゴムの板のような扁平率の、幅広いタイヤがその力を受け止めるのだが、先代の7シリーズよりも遥かに優れた、見事な乗り味をB5は提供してくれる。さらにZF社製の8速ATがスムーズに力をタイヤへと伝達するから、これまでのスーパーサルーンと呼べるようなモデルの中で、最高の仕上がりをB5は得ているといえるだろう。

これこそ、M5が密かに狙っていたものなのではないだろうか。第一印象から既に、アルピナの優位性が強烈に伝わってくる。

 
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