ロードテスト ポルシェ・カイエン ★★★★★★★★☆☆

2018.09.15

結論 ★★★★★★★★☆☆

「今回も素晴らしい。ただし、かつてのようなドライバーズカーではなくなった」

15年前、性能の高さを示しつつも、純粋主義者を賛否両論まっぷたつに分裂させた元祖スーパーSUV、カイエン・ターボ。それからの歳月は、重大で革新的な効果をこのクルマにもたらした。ポルシェSUVにおける2018年のフラッグシップは、見栄えがいいだけでなく、技術的な洗練度が高まり、直線では凶暴なまでに速い。

しかしながら、かつてのカイエンと新型とは違うものになった。走りに没頭させ、本気のドライバーをとりこにする能力の高さで、直接的なライバルと差別化できたそれとは。熱しやすい性質や走りの冴えは、クルマとしてのより広汎な魅力を求めるためにトーンダウンした。要は、途轍もなく速いSUVは欲しいが、快適性や洗練性、実用性などと引き換えにはしたくない、という類のユーザーを取り込もうと狙ったのだ。

そうしたアプローチは、ポルシェの財布を膨らませ、より本気のドライバーズカーを追加するための余地を生むのかもしれない。しかしながら、結果として生まれたのは、われわれとしては満足できないシロモノだった。

担当テスターのアドバイス

サイモン・デイヴィーズ

ポルシェ・カイエンにしろ、それ以外のどんなクルマにしろ、10万ポンド近く払うなら、キーレスエントリーは標準装備であってほしいと、個人的には思う。

リチャード・レーン

このカイエンはESPをオフにしてもなお、ほぼ他グレードではできないようなことをできるが、旧型にできたことはできない。ブレーキを残しつつコーナーへ進入し、そこからフルスロットルをかました時の、後輪駆動車のような走りは。

オプション追加のアドバイス

ブレーキにPCCBはいらない。標準装備のPSCBで十分だ。しかし、PDCCとPTVプラスは追い金するだけの価値がある。それにしても、似たり寄ったりで取り違えそうな略称はどうにかしてほしいものだ。

改善してほしいポイント

・エアサス仕様でももっとフィールがほしい。先代のように、コーナーを堪能することができない。
・ギアボックスのソフトウェアは再調整を。そうすれば、控えめな速度域でも、より適切なギアを選んでくれるはずだ。
・エキゾーストノートには、もっと個性がほしい。

 
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