エッジの効いた実用重視SUV 全長4.4m、5人乗りのルノー新型「シンビオズ」 ハイブリッド搭載

公開 : 2024.05.07 06:05

ルノーが新型SUV「シンビオズ」を欧州で公開した。Cセグメントのコンパクトモデルで広々とした居住空間を実現。後部座席はスライド可能で、足元の広さやトランクスペースを調整できる。

新たなコンパクトSUV登場

フランスの自動車メーカーであるルノーは5月2日、新型のコンパクトSUV「シンビオズ(Symbioz)」を欧州で公開した。

実用性を重視したCセグメント車で、小型SUVのキャプチャーと大型SUVのオーストラルの中間に位置する。ハイブリッド・パワートレインを搭載し、今年後半に欧州で発売される予定だ。

ルノー・シンビオズ
ルノー・シンビオズ    ルノー

シンビオズという名称は、2017年発表の自動運転に特化したEVコンセプトカーに使用されたことがあるが、市販車に採用されるのは初めて。

ルノーの小型車担当チーフデザイナーであるポーラ・ファブレガット氏は、シンビオズについて「多くの家族にとって非常に良い答え」を追求した結果、このようなボクシーな形状にたどり着いたと語っている。

シンビオズのボディサイズは全長4413mm、全幅1797mm、全高1575mm。車両重量は1500kg弱とされている。なお、キャプチャーは全長4227mm、オーストラルは全長4510mmである。

新要素を採り入れたデザイン

クーペSUVのアルカナと同じCMF-Bプラットフォームを採用し、新型のキャプチャー(4月4日公開)と並行して開発されたという。フロントエンドのデザインはキャプチャーとよく似ているが、グリルに施されたパターンは異なる。デザインの細部は、ルノーのロゴを反映した形状となっている。

スマートなプロジェクトでした」とファブレガット氏は言う。

ルノー・シンビオズ
ルノー・シンビオズ    ルノー

「キャプチャーという素晴らしいプラットフォームと製品があり、その愛されている要素を、より大きなCセグメントに適用することが目標でした」

「新型キャプチャーを設計したとき、識別しやすいようにリアのデザインは先代モデルと同様にしたのですが、フロントはかなり手を入れました。シンビオズではそのフロントを踏襲しましたが、リアエンドについては新しい答えを自由に開発することができました」

フロントを除き、流れるようなサイドパネルや3Dの “アイスキューブ” 効果を持つリアライトなど、シンビオズは独特のスタイリングに仕上げている。18インチホイールを標準装備し、上位グレードには19インチが装着される。

後部座席はスライド可能

ダッシュボードのレイアウトはキャプチャーと同様で、グーグルベースのインフォテインメント・システム「オープンRリンク」を搭載した10.4インチの縦型タッチスクリーンが装備されている。

後部座席は160mmスライド可能で、ニールームは最大221mm、トランク容量は492~624Lに調整できる。また、後部座席を折りたたむとトランク容量は1582Lに拡大される。

ルノー・シンビオズ
ルノー・シンビオズ    ルノー

上位グレードのエスプリ・アルピーヌでは、自動調色エレクトロクロミックガラスを使用したサンルーフ「ソーラーベイ」が設定される。これはEVのセニックにも設定されている装備だ。

運転支援システムとして、リア自動緊急ブレーキやセーフティコーチなど合計29の機能が搭載される。セニックと同じく、 “マジックボタン” に最大6つの機能を割り当てることができ、使い勝手の向上を図っている。

パワートレインは現時点で、1.6L 4気筒ガソリンエンジン、2基の電気モーター、1.2kWhバッテリーを組み合わせたルノーのハイブリッドシステム「Eテック」のみが用意されている。最高出力147ps、平均燃費26.1km/lで、市街地走行では約80%の時間を電気で走行できるという。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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