好感度クラスNo.1! アウディA3 スポーツバックへ試乗 小改良 見違えるほど変わった車内

公開 : 2024.05.08 19:05

アウディA3がフェイスリフト 見違えるほど変わったインテリア エンジンは基本的に従来どおり プラグインHVも登場予定 クラスでの好感度No.1 英国編集部が評価

クロスオーバー風のA3 オールストリートも

初代アウディA3の登場は、1999年。これと前後し、メルセデス・ベンツは斬新なAクラスを発売し、BMWはFRの1シリーズを投入しているが、プレミアム・ハッチバックの保守的な選択肢として、歴代は堅調に支持を集めてきた。

現行型は4代目で、発売は2020年。まだ新鮮さは残るものの、競争力を求めてフェイスリフトを受けた。プラットフォームは、フォルクスワーゲン・ゴルフと同じMQBの進化版だ。

アウディA3 スポーツバック TFSI(欧州仕様)
アウディA3 スポーツバック TFSI(欧州仕様)

基本的なパッケージングに変わりはないが、要所へはしっかり手が加えられている。特にS3では、その進化ぶりが大きい。

ただし、見た目の変化は小さい。後期型の特徴としては、4リングスの位置が、ワイドになったフロントグリルの上端へ移動したこと。ボディカラーには、多くの新色が追加。ヘッドライトは、4種類の点灯パターンから選択できる。

アウディは、あえて大きなリフレッシュを狙わなかったのだろう。もともと見た目はハンサムで、印象は悪くなかった。ボディスタイルは、ハッチバックのスポーツバックと、サルーンから選択できる。

プレミアム・ブランドとして、高級感も漂わせる。ベーシックな小径ホイールを履いていても、オーラをまとった特別感があるように思う。

トピックが、クロスオーバー風のA3 オールストリートが追加されたこと。悪路性能に大きな違いはなくても、フェンダーモールが追加され、ソフトなサスペンションで最低地上高は持ち上げられている。

実車は魅力的に見える。ところが、英国への導入予定はないというから残念。

見違えるほど変わったインテリア

スタイリングと裏腹に、インテリアは見違えるほど変わった。内装の素材は、選択の幅や高級感が増した。タッチモニターが埋め込まれたダッシュボードは、運転席側を中心に新しくデザインされている。

アウディは、4代目のインテリアの評判が振るわなかったことを認めている。今回の改良では品質を向上させ、印象を引き上げることが優先されたようだ。

アウディA3 スポーツバック TFSI(欧州仕様)
アウディA3 スポーツバック TFSI(欧州仕様)

ドアパネルには、30色から選べる間接照明を内蔵。エアコンの送風口も新しくなり、オプションだが、クロームメッキで飾られる。シフトセレクターは、小さなスイッチだ。ワイヤレス充電パッドも備わる。

インフォテインメント・システムは、最新世代へアップデート。有料のオンデマンド機能にも対応する。タッチモニターの反応は素早く、グラフィックは鮮明。メニュー構造は理解しやすく、走行中でも必要な機能を探しやすい。

しかも、ダッシュボードとセンターコンソール、ステアリングホイールには、実際に押せるハードスイッチが賢明にレイアウトされている。操作しやすいだけでなく、ソリッドな質感も好ましい。

運転支援システムの切り替えも簡単。ボタンを1度押せば、アシスト機能のメニューが表示される。車線維持支援のオン/オフも、5秒あれば済む。

エアコンもハードスイッチ。前方から目線を逸らすことなく、温度や送風ポジションを選べる。AUTOCARとしては、これが正解だと考える。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・プライヤー

    Matt Prior

    英国編集部エディター・アト・ラージ
  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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