リマック EVメーカーとしての未来と過去 グランドツアーでの事故

2019.09.23

番外編:「グランドツアー」でのクラッシュ

アマゾンが配信する番組のひとつ、「グランドツアー」でリチャード・ハモンドが運転するコンセプト・ワンが崖下へ転落した事故をご存知の読者も多いだろう。彼の事故で、当時リマック社が生み出したクルマの1/5が駄目になった。

当時存在していたリマック・コンセプト・ワンは5台。2019年内に残りの3台を完成させ、7台が現存することになる。事故後すぐに病院へ向かったロンジンはリチャードと会話を交わし、いまもいい関係にあると説明する。「彼がまだ生きていることが大切な事実です」

グランドツアーのメンバー。一番右がリチャード・ハモンド
グランドツアーのメンバー。一番右がリチャード・ハモンド

コンセプト・ワンの残骸はリマック社の倉庫にしまわれているが、その扉は誰にも開けさせないそうだ。「リチャードの事故とブランドイメージとを結びつけたくありません。あくまでも事故は歴史のひとつ。今はすべてが良好で嬉しいです」

リマック社を大きく成長させた1台

派手なグリーンで仕上げられたE30型BMW 3シリーズは、ゼロヨンのギネス世界記録を保持している。2012年にリマック社のCEO、マアテイ・リマックが生み出したマシンで、後輪駆動の598馬力。400mを11.85秒で走った。

ポルシェ911GT3 RSに迫る速さだが、400mのフィニッシュラインを通過した速度は122.2km/h。初期加速が極めて鋭く、ある程度の速度を維持できるが、加速はさほど伸びないことも示している。

そもそもレース中にエンジンがだめになるも、新しいエンジンを工面する資金がなく、苦肉の策としてひらめいたソリューションがEVだったという。「テスラとノキアにインスピレーションを受けていました」 とロンジンは説明する。

サーキットでは、EV化されたBMWは当初冷たい待遇を受けたようだ。「誰もが嘲笑していました。こんな洗濯機で何をするんだい?勝つなんて無理だ、と。彼が勝利を上げ始めるまでは」 マアテイはグリーンの年代物のBMWを、リマック社が2021年に創業10周年を迎えることを記念して、レストアする予定だという。

 
最新海外ニュース