【鈴木俊宏社長に訊く】スズキ初の軽自動車EV『eスカイ』が目指したのは、ガソリン車から乗り換えても違和感がないこと 海外で販売の可能性は?

公開 : 2026.10.15 11:45

スズキが考える軽自動車の原点に近いもの

スズキの歴史においてキーとなったモデルは数多くあるが、eスカイもそうなる可能性を秘めている。

「47万円で一世を風靡した初代アルト、ハイトワゴンのブームを築いたワゴンR、スーパーハイトワゴン人気に一役買っているスペーシアのように、eスカイもエポックメイキングなクルマになるのではと言われていますが、確かになってくれると嬉しいですね。

ベーシックな軽であっても、航続距離は300kmを追求した。
ベーシックな軽であっても、航続距離は300kmを追求した。    スズキ

スズキで初めての軽EVですから、スズキが考える軽自動車の原点に近いものとしてeスカイを送り出しました。それでも47万円のアルトに立ち返るのであれば、一充電走行距離は150kmくらいでもいいのではとも思いました。

ですが、これだけガソリン軽自動車の性能がいい時代に、やはり150kmでは航続距離は足りません。そこでベーシックな軽であっても、航続距離は300kmを追求しました。今後はお客さまの使い方などを研究しながら、家庭充電が基本で150kmでもいいという方が多いなら、電池を増やさずにアルト的なEVを作っても良いのかもしれません」

ガソリン車から乗り替えても違和感がないように

そんな中で、一番追求したのは航続距離ではなかった。

「社長としてeスカイに対してこだわったポイントは、とにかく『ガソリン車から乗り替えても違和感がないように』ということでした。

スズキの歴史においてキーとなったモデルは数多くあるが、eスカイもそうなる可能性を秘めている。
スズキの歴史においてキーとなったモデルは数多くあるが、eスカイもそうなる可能性を秘めている。

軽自動車には年配の方や若い女性ユーザーさんも多いですから、発進時に必要以上に加速しない、軽自動車としての違和感は持たせないほうがいいでしょう。軽自動車と永年付き合ってきて、軽自動車のお客さまが多いスズキとしては、抑えておく必要があるポイントなのです」

最後に「eスカイのTV CMのように、田舎の道を走って、田舎の家で充電するユーザーさんが増えていくことも期待したいですね」と、期待をこめて鈴木社長は締め括ってくださった。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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