3台中もっともホイールベースが短いのはディスカバリー・スポーツだが、かといって室内に明らかな狭さは感じない。

3列目のポップアップ・シートを起こしても、せいぜい2名の子どもくらいしか座れないが、パッケージングは賢い。動作もカチリとしている。

荷室容量もまた、それぞれが似たりよったり。少なくともGLCはCクラス・ワゴンから60ℓ大きくなっているから、敢えてGLCを選ぶ理由はある。

エンジンはGLCが積む2.1ℓの4気筒ディーゼル(204ps)が、ディスコ・スポーツの2.0ℓインジニウム(181ps)やBMWの2.0ℓ4気筒(191ps)より理想的。

加速感が評判のX3のエンジンよりもさらに、押出の強さがある。ディスコ・スポーツが追いつけないのは、出力はもちろんATと重量が影響している。

それにメルセデスは、ディーゼル特有の音のかき消し方がうまい。ぶ厚いブランケットを用いることで、ハードな加速時のみしか、音が目立たなくなった。

これに比べると、残り2車種は明らかに音量が大きい。加えてイギリス製SUVは振動まで室内に伝えてくるのである。

またGLCはシート・ポジションをかなり低くできるのも特徴だ。かなり低い。ランドローバーと比べるより、アウディA4オールロードの方が適役に感じるほどだ。