ルノー・ゾエe-sport、「EVホットハッチ」の未来を示唆 試乗記

公開 : 2017.07.30 20:10

いざ、走りだそう

コースに入る前に、エンジニア達からの入念な事前説明を受けた。このクルマのAPレーシング製ブレーキは、本格的なレース仕様であり、アシストはされていない。

電動パワーステアリングは、中速コーナーで妙な操舵性をみせる上に、シャーシのセッティングもまだこれからのようだ。それに、座席の下にあるバッテリーを常温に保つためには、クールダウンラップが欠かせない。

e-sportの機動は比較的シンプルである。シートの間に位置する大きな赤いキルスイッチに組み込まれている鍵を押して、3つのうちの、ドライブと最大パワー用のふたつのロータリー・スイッチで選択し(3つ目のスイッチはブレーキのバランスを制御するものであるから、最も安全な設定に固定されていた)、ハンドブレーキを解除するだけである。

止まっている間は、古いアナログテレビのような、高周波のヒューという音がする、断然大きいが。アクセルを踏み込むと、その音は大きくなると、濃いモーターの回転音を伴う。ギアのブンブンという音もまた濃く、スピードと共に、ピッチが変化する。

レース用にチューンされた内燃焼機関のエンジンの音とは比べ物にはならないが、それが不在でも、瞬時に反応するドライブトレインを経験してしまえば、そんなことは忘れてしまうだろう。

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