新型VWパサート・オールトラック、日本試乗 ヴァリアントとの違い/ディーゼル4WDを評価

公開 : 2018.12.10 10:10

加速/ディーゼル音を検証

パワートレインは6速DSG(DCT)に1900~3300rpmで40.8kg-mの最大トルクを発生するディーゼルの組み合わせ。パサート系TDI車と共通したパワートレインだが、最終減速比が9%前後低く設定されている。

これは70kg増加した車重への対応もあるが、ダート走行等の低速域でのドライバビリティも考慮した設定と考えられる。実際、発進から低速域でのコントロール性がよく、例えば坂道発進や停車からの段差乗り越え等の扱いが容易だった。

Dレンジの巡航回転数設定はおよそ1500rpmを上限に制御され、緩やかな登坂や加速では巡航ギアを維持したまま。追い越し加速等ではダウンシフトもするが多くは1段分で済んでしまう。豊富なトルクでグイグイ持っていくようなドライバビリティだ。高回転まで回してもそれほど息苦しさはないのだが、活発に走らせても3000rpm以下で事足りてしまい高回転を使うメリットもあまり感じられない。

ディーゼル特有の燃焼音が少々目立つものの神経を逆なでするような騒音はなく、エンジン回転を抑えた変速設定も利いて静粛性の面でもゆったりした味わい。殊更のプレミアムを感じるほどでもないが、長時間走行でも乗り疲れしないタイプである。

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